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中国残留孤児らが四川大地震被災支援の募金

6月4日(水)

四川大地震の被災者支援のため募金活動をする中国帰国者や家族ら=松本駅前

 松本市内の中国帰国者と家族らが3日、中国・四川大地震で被災した人たちを応援したいと、同市の松本駅前で募金活動をした。敗戦前後の混乱の中、中国人に救われた残留婦人や残留孤児が多い県内から「命を救ってくれた中国の人たちに感謝の気持ちを伝え、震災孤児を支援しよう」と、初めて取り組んだ。

 帰国者と交流している市内のボランティア団体「ナルク・信州まつもとだいら」のメンバーも加わり、午前と夕方に活動。午前中は雨模様の中、帰国者と家族5人を含め計10人が駅前に立った。

 大地震発生の後、4000人を超える子どもが震災孤児になったというニュースに触れ、「心が痛んだ」と、残留孤児の石坂万寿美さん(65)=松本市寿台。「地震で孤児になってしまった子どもたちが、少しでも良い教育が受けられるように」と願い、通勤客らに募金を呼びかけた。

 残留孤児の佐藤祥太さん(62)=同市並柳=は「四川の人のために何かできるのはうれしい。協力してくれた皆さんに感謝したい」と話していた。集まった募金は在日中国大使館に送る。