自民党の木村義雄衆院議員は6月4日、「療養病床問題を考える国会議員の会」(会長・中山太郎衆院議員)の会合で、療養病床削減について、「『民間病院を減らしたい』という官僚の発想から出たもの」と述べ、民間病院の病床を削減する格好の手段だったとの見方を示した。
木村議員は意見交換の中で、「なぜ療養病床が削減になったかというと、療養病床は民間病院に多い。ベッド数削減に当たって、『公的病院ではなく民間病院を減らしたい』という官僚の発想から言うと、療養病床を減らすのが一番よかった。療養病床は圧倒的に民間病院にあり、官の病院にはわずかしかないから、『狙われた』ということだ」と述べた。
また、「介護保険はゴールドプランや新ゴールドプランで受け皿の基盤整備をとことんやってからスタートしたからよかった。ところが療養病床削減は、全くそれをやらず、受け皿を後から考えるという議論だ。『あんた死刑だよ』と言っておいて、残りの期間どうやるんだということ」と指摘。高齢者の受け入れ先を整備しないままの見切り発車だと批判した。
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