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中国当局、抗議の遺族ら数人拘束 中学校校舎倒壊現場で

2008年06月05日00時17分

 【都江堰(とこうえん)(中国四川省)=古谷浩一】中国・四川大地震による校舎倒壊で約270人の生徒が亡くなった四川省都江堰市の聚源中学校の遺族ら数十人が4日、立ち入りが規制された同校倒壊跡地に入ろうとして警察当局ともみ合いになり、数人が拘束された。

 目撃者によると、遺族側の男性の1人は子供の遺影を警備の制止線の外側に置こうとして阻止され、抵抗したため拘束された。別の男性は「ずっと警備し続けることができると思っているのか。100日でも来てやるぞ」と叫んだ後、警察車両に連行された。

 同校の校舎倒壊を巡って遺族らは、工事に手抜きがあったと抗議するとともに、生き埋めのままの生徒がいるとして徹底した捜索を求めている。

 警察当局は2日から同校周辺の道路を封鎖。遺族らに対し、外国人記者と接触しないように求めるなど圧力を強めている。しかし、遺族らは「子どもをなくした我々に失うものは何もない」と抗議の姿勢を崩していない。

 四川省当局者は4日の記者会見で、倒壊した校舎に生き埋めの生徒が残っているかどうかについて「聞いていない」と答えた。

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