最近のニセモノ化石はディーラー、セラーも見抜けない!
化石のニセモノ作りは、実は本物の化石産業と同じぐらいの歴史をもち、「ニセモノ市場」として一つの巨大なマーケットにまで成長しています。そしてその製作技術は進歩する一方で、ヨーロッパの博物館に飾られてしまったこともあるほどです。その技術に打ち勝つ”目”が養われていない業者が多いため、鑑定眼のない問屋を一度通してしまうと、ニセモノは本物として世界中に流通してしまいます。
一昔前のニセモノ(左)と技術が進歩したニセモノ(右)。ニセモノづくりの技術は樹脂の登場によって飛躍的に進歩してしまいました。
最近では樹脂や鉱物を加工して作ったモノも出回っているため一般の方が本物と見分けるのは簡単には不可能です。つまり一般のコレクターは販売業者を信用するしかありません。
もちろんモロッコ産だから大丈夫だなんてことは絶対にありませんし、むしろモロッコでもニセモノ化石はプロのメーカーも存在し、大きな市場となっています。さらにモロッコだけでなく、ロシアやボリビアなどの産地でもニセモノ市場は存在しています。
一部の学者・コレクターの中には「化石業界が大きく発展しないのは、ニセモノの流通量のせい」だと考えている人もいます。
特にレアな三葉虫の種では、本物よりニセモノの流通量が多いなんてばかげた逆転現象も起きてしまっています。
プラスチックのニセモノを見分けるには、一部を燃やせば分かりますが、岩石・鉱物を加工して作った精巧なニセモノ化石は鑑定士に依頼するか、X線分析をするなどハードルが高くなってしまいます。
オークションなどの個人間での売買なら真偽の確認は難しいでしょうが、販売業者から購入する際は、その点が信用できるのか注意することが必要です。
いずれにしても、本物化石の量が減りつつ、ニセモノの量が増えている現状では、本物の価値がどんどん上がり、価格が高騰していくのは必至でしょう。
化石セブンでは、海外のディーラーと契約を結ぶ際に以下の点に特に気をつけています。
・過去の取扱化石事例
・販売実績
・現地の採掘事情にどれだけ詳しいか
・本物志向のポリシーをもっているか
・本物を見分ける対策をとっているか
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