昨年以降、広島県内で相次いだなりすまし詐欺事件で、広島県警捜査2課と組織犯罪対策課、福山東署などの合同捜査本部は3日、主犯格とみられる東京都江戸川区船堀、配管工岡部龍容疑者(26)を出資法違反と組織犯罪処罰法違反、貸金業法違反の疑いで逮捕。3容疑者を詐欺の疑いで逮捕した。捜査本部は、一連の被害は広島、岡山県などで約120件、2億6000万円に上るとみている。
調べでは、岡部容疑者は出資法違反罪で公判中の被告の男2人と共謀。昨年12月―今年2月、都内で登録を受けずに「キャリア」の名称で貸金業を経営。山口県などの4人に計約15万円を貸し付け、1日当たりの法定金利(0.3%)の約17倍に当たる計約21万9000円の利息を受け取った疑い。さらに、利息を他人名義の預金口座へ振り込ませ隠した疑い。
詐欺容疑で逮捕されたのは埼玉県川口市西川口、無職太田有城(26)、川口市幸町、自営業久保田健司(25)、福山市曙町、配管設備業豊田大二(26)の3容疑者。他の数人と共謀し昨年4月、尾道市の女性(63)に息子を装い電話をかけ「株に手を出し金がいる」などと言い、2回にわたり計300万円を振り込ませだまし取った疑い。
【写真説明】連行される岡部容疑者(3日午後3時15分、JR福山駅)
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