【ソウル=鈴木壮太郎】韓国で25日、李明博(イ・ミョンバク)第17代大統領が就任、10年ぶりの保守政権が誕生した。李大統領は同日午前、ソウル・汝矣島(ヨイド)の国会議事堂広場で開いた就任式典で演説し、外交の基本姿勢として日米両国に加え中国、ロシアとの関係強化に動くと表明。北朝鮮との対話窓口を保持して膠着(こうちゃく)状態にある北朝鮮の核問題の進展を探り「東アジアの共同繁栄」を目指す方針を示した。
大統領は26日に韓昇洙(ハン・スンス)首相を任命し、新政権を始動させる。既に発表している15閣僚候補に対する国会の人事聴聞会を経て、29日にも組閣を完了する運び。
演説では、建国60周年の今年を韓国の「先進化元年」と位置づけ、金大中政権から2代にわたった進歩系勢力による政権が社会の停滞を招いたと指摘。政治運営を「理念」から実利重視へと転換し、一流国家への脱皮を狙うと強調した。
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