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福岡市営地下鉄 七隈線 62億円の赤字 06年度 乗客、計画の5割未満

2007年10月23日 00:07 | カテゴリー:九州経済ニュース

 福岡市交通局は22日、2006年度決算で同市営地下鉄の七隈線(2005年2月開業)の事業収支が約62億円の赤字だったと明らかにした。1日当たり乗客数は前年度比18%増の約5万1900人とやや上向いたものの、依然、市が開業前に設けた当初目標約11万人の5割未満。利用の伸び悩みで前年度(約67億円)に続き、大幅な赤字を計上した。

 同局が04年2月に策定した長期計画は、開業当初から38年度までの七隈線の1日当たり乗客数を約11万‐15万人に設定。試算通りに運べば、同線の収支は15年度に単年度黒字になり、26年度には累積収支もプラスに転じるとしていた。しかし、実際には05年度が約4万3000人、06年度も5万人台と低迷している。

 一方、市営地下鉄の他の2線(空港線、箱崎線)は06年度の1日当たり乗客数が計約29万人と、年度目標(計約26万人)を上回り、約39億1000万円の黒字。七隈線の大幅赤字を補う格好となり、地下鉄全線の06年度の事業収支は、約23億4000万円の赤字(長期計画では約22億3200万円の赤字見込み)となった。

 同市交通局は、七隈線の長期計画見直しや料金改定について「現在、市民がどんな交通機関を利用しているかを調査中で、その結果を見て判断する」とした上で、「沿線人口は多く、潜在的な需要はあるはず。営業努力で乗客増につなげたい」と説明している。


=2007/10/23付 西日本新聞朝刊=

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