空襲の傷跡を巡る「6・19福岡大空襲フィールドワーク」が31日、福岡市内であった。1945年6月19日の福岡大空襲の記憶をしっかりとどめるため、身近な戦跡を知ってもらおうと福岡市教組青年部が企画、若手・中堅の教師ら30人余りが参加した。
大空襲体験者で元小学校教師の川口勝彦さん(75)が説明役となり、博多区の正定寺に残る大型焼夷(しょうい)弾の破片や座敷のすすけた鴨居(かもい)などを見学した。さらに、遺体安置所となった旧冷泉小(博多区)の周辺や近くの防空壕なども見て回った。
「今も世界で続く戦争は人間が始めたことなので、人間の力でやめることができるはずだ」と川口さんは若手教師らに呼び掛けた。川口さんは旧冷泉小などの空き教室を活用した平和祈念資料室(館)の設置を求める運動の先頭に立っている。【松田幸三】
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2008年6月1日 地方版