文:Daniel Terdiman
翻訳校正:川村インターナショナル
2008/06/02 07:00
これまでの素晴らしい成功にもかかわらず、任天堂はWiiを十分に供給できていないという問題を抱えてきた。この問題がなければ、売り上げはさらに伸びていたはずである。
Microsoftもまた、問題にぶつかってきた。供給不足とともに、Xboxは故障に関するさまざまな問題が広く指摘されてきた。
しかし、これらの品質問題へのMicrosoftの対応が、問題発生時の企業対応のケーススタディーとなったことについては、多くの人が認めるところである。
Pachter氏は、「Microsoftの努力は認めるべきだ」と、Xbox 360の保証期間が3年間に延長されたことについて語った。「Microsoftは責任を回避したり、転嫁したりしようとはしなかった」(Pachter氏)
ソニーの問題はもっとも頻繁に論じられてきたことは言うまでもない。
ソニーはもともと、PlayStation 2での圧倒的な成功を次世代ゲーム機でも継承すると考えられていた。
しかし、Blu-rayプレーヤーを内蔵しているとはいえ、599ドルというPLAYSTATION 3の価格設定はあまりにも高すぎると当初から指摘されていた。
ソニーは問題を認めたものの、PLAYSTATION 3はようやく上昇に転じてきていると主張する。
「消費者にとってPLAYSTATION 3購入の壁になっている主な要因は、価格とコンテンツだ」と、Sony Computer Entertainment Americaの広報担当ディレクターであるPatrick Seybold氏は言う。「われわれは両方の問題に対処した。価格を下げ、間違いなく業界随一のタイトルラインアップをPLAYSTATION 3向けに取りそろえた」(Seybold氏)
しかし、ソニーが抱える問題は他にもある。PLAYSTATION 3用ソフトにはヒット作があまり多くなく、複数のハード向けに発売されるタイトルではXbox版のほうの売れ行きが良いという印象がある。「Grand Theft Auto IV」「アサシン クリード」「Guitar Hero III」、Electronic Artsの「MADDEN NFL」などのタイトルはPLAYSTATION 3版よりもXbox 360版のほうが売れており、PLAYSTATION 3専用ソフトでもっとも成功したのは「MotorStorm〜モーターストーム〜」と「RESISTANCE(レジスタンス)〜人類没落の日〜」である。
一方、Xbox 360は、「Halo 3」「Gears of War」「BioShock」といったヒット作に恵まれてきた。Bioshokは、映画化が予定されている。
また、「Fable 2」「Gears of War 2」「Halo Wars」といった新作も、Xbox 360専用タイトルとして発売される予定だ。
しかし、PLAYSTATION 3も「メタルギア・ソリッド4」「LittleBigPlanet」という大きな売り上げが期待されるソフトの発売を控えており、両作品がハードの売り上げを押し上げる可能性もある。
一方、Wii Fitは非常に幅広い層の人気を獲得すると予想されている。
「Wiiユーザーの約3分の1がWii Fitをプレイするのではないか」(Pachter氏)
もちろん、Wiiにはほかにもヒット作がある。2007年のクリスマスシーズンでは見つけることすら困難だった「スーパーマリオギャラクシー」「マリオカートWii」、そしてSteven Spielberg氏がElectronic Artsと組んで初めて開発に参加したゲームである「ブーム・ブロックス」などである。
さて、「次世代ゲーム機時代」は今後どうなっていくのか。
1つ明らかなことは、テレビゲーム業界にとって今は良い時期であるということである。NPDによると、市場全体が急激に拡大しており、2008年4月までの売上高は54億7000万ドルと、前年同期の41億8000万ドルから31%上昇している。
もちろん、ゲーム機の将来に関するPidgeon氏の分析が正しいかどうかはだれも分からない。ただ、もしPidgeon氏が正しいとしたら、3つのゲーム機すべての将来は明るいということになる。
「近年の驚くべき成長は、業界全体にとって素晴らしいことだ」とGreenberg氏は言う。「今もっとも話題のエンターテインメントはゲーム業界から発信されている。見通しは非常に明るい。2008年はビデオゲーム史上最高の年になるだろう」(Greenberg氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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