2008年05月31日 更新

【水泳】スピード製仕様できた!国内3社が改良型水着発表

アシックス

アシックス

デサント

デサント

ミズノ

ミズノ

 スピードの水着にそっくり−。英スピード社製の「レーザー・レーサー(LZR)」を着用した外国人選手が世界新記録を連発したことを受けて、日本水連と北京五輪での水着提供契約を結ぶミズノ、デサント、アシックスの国内3社が30日、改良版を水連に提示した。いずれもスピード製と同じ素材やコンセプトを取り入れた“類似品”を完成させた。

 なりふり構ってはいられない。国内3社がスピード製の“類似品”を作り上げた。体を強く締め付けるなど、LZRの特徴を意識した改良品がズラリ。

 ミズノの開発担当者は「結論を言えば(LZRと)同じようなコンセプト」と認めた。世界最速の魚類にヒントを得た“カジキ水着”を開発していたが方向転換。これまでは親水性と動きやすさがウリ。それが一転して、撥水(はっすい)性と締め付けを重視した。

 素材の半分を取り換えた。個人契約を結ぶ男子平泳ぎの北島康介(日本コカ・コーラ)とも意見交換したという。実験では入水から15メートルのタイムが「LZRと同等」と胸を張った。

 女子自由形の柴田亜衣(チームアリーナ)が社員のデサントの改良品は、色やデザインまで酷似していた。ポリウレタンパネルを使う発想はうり二つ。開発担当者は「LZRの優位性を分析し、自社のものに展開した」と説明する。

 女子背泳ぎの中村礼子(東京SC)が着るアシックスは脚部の締め付けを約3倍に強化した2タイプを提示。「当社のオリジナル。以前から開発を進めていた」と開発担当者は強調したが、これもLZRと似ている。

 プライドを捨てた3社の改良品に、日本代表・上野広治監督は「想像以上でした。よくぞ、この短期間で対応できたと思う」と満足そうな表情を浮かべた。31日の朝練習からさっそく、代表選手が試着を始める。果たして選手の反応は? スピード製の着用可否は6月10日に決定される。

(浅井武)

★競泳陣が中国語講座受講

 競泳日本代表の第2次合宿2日目に中国語講座が開かれた。約1時間、自己紹介など簡単な日常会話のレクチャーを受けた。男子平泳ぎの北島康介は日本語で「まあまあです」を意味する「マーマーフーフー」を「マーマーヒーヒー」と言い間違える場面もあったが、「中国選手だけでなく海外の選手と交流したい」と2カ月後の祭典を楽しみにしていた。

★2社が部分的使用

 注目された複合特殊素材メーカー、山本化学工業(大阪市)が開発した「バイオラバースイム」は、アシックスとデサントが各1タイプに使用。ウエットスーツ素材を“ヌルヌル加工”して抵抗を減らしたもので、山本富造社長は「心の中でくす玉を割りたい」と控えめに喜んだ。ただ、アシックスが使ったのは脚の部分など全体の約3割だけ。山本社長は「もっと広い面積で使った方が速くなる」と注文をつけた。


■レーザー・レーサー

 英スピード社の最新型競泳水着。薄く、撥水性に優れた生地を用い、胸や尻などの出っ張った部位にポリウレタン製のパネルを配置。体を締め付けることで体の凹凸や筋肉、皮膚の振動を減らし、水の抵抗が少ない姿勢を保つ機能を高めた。4月までに長水路(50メートルプール)で樹立された個人種目の世界記録18のうち17は、レーザー・レーサー着用の選手によるものだった。