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【芸能】

川田亜子アナ練炭自殺 都内の路上、車内で

2008年5月27日 紙面から

自殺した川田亜子アナ。イベントで司会を務めたが、合間には浮かない表情も見えた=5月14日、東京都内で

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 26日午前6時15分ごろ、東京都港区海岸の路上で「車の中で女性が倒れている」と通りがかりの会社員から110番があった。警視庁三田署員が駆け付けたところ、駐車中の車内で、フリーアナウンサー川田亜子さん(29)が死亡していた。車内に練炭のほか、遺書のようなものが残されており、同署は自殺とみて調べている。川田さんはTBSアナウンサーから、昨年4月にフリーとなって活動を始めたばかりで、突然の悲報に関係者は一様にショックを受けている。

 調べによると、川田さんは運転席で助手席に向かって倒れており、後部座席に練炭2個が置かれていた。運転席側の窓には目張りがしてあった。ドアはロックされておらず、エンジンもかかっていなかった。また、ダッシュボードの上に、家族への感謝を短くつづったメモが見つかった。仕事に関することや悩みは書かれていなかったという。

 川田さんはパーカーにスカート姿で、サンダルを履いており、車は事務所名義の高級外車だった。

 川田さんは最近、体調を崩していたようで、自身のブログで体調不良を訴え、5月14日に「元気になるまで、皆さんとこうしてお話をするのを休憩させていただきます」とブログの休止宣言。

 同16日に再開したが「うーん 体がまだ元気!といかないようです」「少し調子が悪い私ですが、ちゃんと頑張って生きています」などとつづっていた。

 また、川田さんはフリーになった直後から、生放送のテレビ朝日の情報番組「サタデースクランブル」(土曜日午前9時29分、関東ローカル)で、松井康真・同局アナウンサー(45)と2人でメーンキャスターを務めていた。同局関係者によると、最後の出演となった24日の番組では、普段と変わりなく仕事をこなしていたという。

 同局広報部は「今月に入り、元気がなかったり、落ち込んでいるように見受けられることがあったので、放送での負担を減らすなどしていました。大変残念です。謹んでご冥福をお祈りいたします」とコメント。同局は落ち込んでいた理由について「分からない」とだけしている。

 川田さんが在籍したTBSのある関係者は「自殺の報道前に女性アナから『川田さんが自殺したらしい』と涙声で電話があった。レギュラーもあり、勉強もしていた向上心のある子なのにどうして?という思いだ」と話した。

 川田さんが自殺したとみられる現場は、東京都港区の芝浦埠頭(ふとう)に近い倉庫街。通行人は少なく、トラックの往来が多い。レインボーブリッジが間近に見え、川田さんの自宅からもわずか数百メートルの距離だった。

 現場から50メートルほどにあるそば店の男性店長(50)は、開店間もない朝6時30分ごろ、客から騒ぎを聞きつけ、川田さんの車内の様子を見に行ったという。

 「『車の中で人が倒れてる。寝てるのか、死んでいるのか…』と、お客さんから騒ぎを聞いて行ってみたら、(川田さんが)手足を硬直させて、白い右ハンドルのベンツの窓にもたれ掛かるように倒れてましたね」と話した。

 さらに、近くに芸能人の住むマンションなどもあると言い「ベンツはよく見るけど、駐車しているのは珍しいから」。行ってみるとパトカーや救急車、消防車も駆けつけ、川田さんはすぐに搬出されたという。「20代後半のいいとこのお嬢さんに見えた。アナウンサーとはね」としみじみと語った。

 また、近くのマンション建築現場の男性作業員は「車の前の2つのドアが全開で、パトカーも止まっていて、テレビの撮影かと思った。自殺だったんだね」と驚いていた。

◆所属事務所「見当つかない」

 川田さんの所属する事務所は26日、マスコミ各社にファクスでコメントを寄せた。

 ファクスには「5月上旬ごろから様子がおかしいと感じ、本人に直接確認したところ大丈夫だと言っていました。体調が悪い様子ではありましたが、心配しつつも仕事はしっかりとしていたので安心していました。今回の件につながる理由が皆目見当もつきません。所属事務所としては、本当に驚いているとしか言えません」としている。

 【川田亜子(かわだ・あこ)】 1979年1月17日生まれ。金沢市出身。白百合女子大文学部卒業。2002年、TBSにアナウンサーとして入社。同年9月には早朝の情報報道番組「いちばん!」のメーンキャスターに抜てきされた。“アコちゃん”の愛称で親しまれ「がっちりマンデー!!」「Goro’s Bar」などに出演。07年4月からフリーアナウンサーに転身。

 

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