画像加工にチカラを入れてみた

いいブログにはいいブログがリンクされている。
交流させて頂いているマナブさんの「タスマニアで生きる人たち」から「Suffisant.com」というレベルの高いフォトログを知ったのだが、そちらの最新エントリーで「onexposure」という海外のサイトが紹介されていた。

画像の投稿サイトで誰でも参加できるのだが、アップにさいして厳しい審査があるというので興味を引かれ開いてみるとエントリーにあるとうり、レベルが高い。
「なんで海外はレベルが高いかなあ。他の表現分野と同じく写真も日本は駄目なのか?」
と呆れながら見ていたのだが、強く感じたことが、画像加工の技術に長けていなければ駄目ということ。

このサイトでは、優れた被写体、構図という写真に求められる最低条件を満たすのは当たり前、露出焦点等の撮影技術のレベルが高いのも当たり前。
それに加え思い切った画像加工も当たり前となっている。

画像加工の世界は自分の撮影技術に納得出来てから取り組むかどうするか考えようと思っていたのだが、そこはミーハーな私のこと、すぐに影響を受け軽い気持ちで試してみたのが今回のトップ画像である。
初めはモノトーンにしたのだが「こんなの誰もがやることだと」画像を見ながら反省していたら、それまで見えなかったテーマに気付いた。


眠りに落ちた人と現実を謳歌している人。


この対立構造が見えたのだ。
これで加工の目的が分かった。この対立を強調すればいい。
で、出来上がったのが上の画像。
携帯の女性たち以外を夢の世界にしたつもりだ。
もっといい方法があると思うがこれが今の私の限界。
加工前より良くなったのが唯一の慰め。
加工前の画像2枚は文末の「more」クリック。参考までに。


ps
さっきNHK総合でETV特集「痛みが美に変わる時~画家・松井冬子の世界~」を見た。
なんという美人!なんというスタイルの良さ!ファッションセンスも抜群!
そして絵がすごい!
こんな人が日本にいたのかと驚愕したのだが、後半、彼女の創作の原動力が男性から暴力を受けたトラウマにあることが次第に分かって来る。
「絵がなかったら死んでいた。自殺ですね」
と語る彼女。
今、この世界は異常で、そんな世界で正常に生きている者こそ異常で、異常な世界に傷付き悩み異端視されている者こそ正常である。
この想いはティーンの頃から変らない。
そして今、傷付いた異端児だらけになってしまった。
番組のインタビューで社会学者の上野千鶴子が「芸術のことなど気にせず幸せになって欲しい。人間は幸せになるために生まれて来たのだから。幸せになっても描けるはず」と怒りを原動力に製作する彼女を諭す姿に打たれた。


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[関連リンク]
onexposure.net
#522:Suffisant.com
タスマニアで生きる人たち
松井冬子/まついふゆこ/Fuyuko Matsui





元画像からトリミング縮小のみ。普段だとこれに近い感じでアップ。



モノトーンにしたら、良くなった。
モノトーンという表現法には疑問を持っているのだが、今回は色を抜くことによって被写体が強調されることを感じた。
同時に、先に書いた対立構造に気付くことが出来た。



再度アップの最終形。

by Photobra | 2008-04-21 00:41 | 写真について | Trackback
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