大人になれないソフトバンク

　孫社長、あなたは本当に口ばっかりですね。いつぞや言っていた「大人のソフトバンク」、一体いつになったら実感させてくれるのでしょうか。

　「あまり泥臭いやりかたはしたくない」。私には孫社長がそんなことを言っていた記憶があるのですが、もうお忘れなのでしょうか。「それはADSLのモデムを街頭で配るようななりふり構わぬ営業活動のことだ」とおっしゃるかもしれませんが、新機種発表会の日取りをわざと他社にぶつける当たり、十分に泥臭いと思いますが、違いますか。

　他社といえば、孫社長は他社との比較をしてアピールをするのがお好きなようですね。
　買収して間もない頃の新機種発表会でも、機種の数と色の数を他社と比較して「業界最大の品ぞろえだ」なんて言っていましたっけ。

　でも、本当に呆れたのは、基地局数のごまかしです。これだって、元々はドコモの数字を引き合いに出して目標としたんでしたよね。ドコモのほうは、きっちりと総務省の免許数に合わせた整備をしたのに、孫さんは途中から「なんちゃって基地局」を勝手に加算して、適当に目標達成したことにしちゃった。
　それからは急に基地局の増設ペースが落ちていますけど、「基地局増設計画を前倒しして、つながりやすくなった、との印象に変える」なんて言ってたのは、どこのどなたでしたっけ。私には、まだまだちっともつながりやすくなった印象はないんですけど、いかがなんでしょう。

　競争社会ですから、同業他社を意識して戦略を練ることは決して悪いことではありません。だからと言って、それをむき出しにして周囲の反発を買ってまでやるのは、どうみても大人のやることではありませんよ。
　今回の新機種発表会の日程はauにぶつけたみたいですけど、反発の具体的な形はauからではなくて、どこかの報道機関から出ているみたいですね。なんか、ソフトバンクの発表会の報道をわざと遅らせるなんて言ってるみたいですよ。見ている人はちゃんと見ているんだと言うことを、もう少し学習しましょうね。

　孫社長は、「悪事千里を走る」という諺はご存知ですか。可愛いワンコのCMで表向きは好印象でも、口先だけで実現していないことだらけだったり、姑息なやり方を取ったりしているところを、快く思っていない人はいるんですからね。そのうち、悪い評判だけが広まる可能性があることを意識しておく必要はあるんじゃないかと思うのでしょうけど、どうでしょうか。
　悪評の爆弾を抱えている人はそこらじゅうにいるわけですよ。大人になるためには、出来る限り反発を少なくする工夫も必要だってこと、そろそろ身に着けてくださいね。