すっぱい思い出…
5月頃になると思い出すことがある。
あれは小学2年生の頃のことだった…。
実家から10分ほどの所に
『もぎとり果樹園』という露地の畑があり、
春にはイチゴ狩りを楽しむことが出来た。
畑には契約者の名前が書かれた立て札があり
「ここまでが鈴木さん」「ここまでが田中さん」
と分かるようになっていて、
各自が自由に収穫するという大らかなシステムになっていた。
小さい頃から土いじりが大好きだった僕は
収穫の時期になると何度も果樹園へ足を運んではイチゴを摘んだ。
摘みすぎて、仕方なく(!?)青いイチゴを収穫してしまい、
「お〜〜〜〜すっぱい(>_<)」
という何とも分かりやすい失敗を何度もしていた。
因みに、母親から
「すっぱいもの=“びたみん何とか”=とっても身体に良い」
と教えられていた僕は
「お〜〜〜〜すっぱい(>_<)…これが身体に良い味かっっ!!」
と思っていたが、先日テレビで
『未熟な果実には“ビタミンC”が殆ど無い』
と言っていた。
閑話休題。
ある日の夕方、暇をもてあましていた僕は
前日にイチゴを収穫していたにもかかわらず、
「もう赤く色づいているかも…」
という勝手な期待を抱きつつ、果樹園へと自転車を走らせた。
暗くなりかけた果樹園で目にしたのは
案の定「大野家」と書かれた畝に実っている青いイチゴばかり…。
「赤いイチゴはないかなぁ」
と腰をかがめ、赤いイチゴを探しながら横へ横へ…。
すると突然、真っ赤に実ったイチゴが現れたではないかっっ!!
「奇跡が起きた(^0^)」
と薄暗くなった果樹園の畑で夢中になってもぎ取ること数分。
ハタと気づくと……そこは隣のYさんの畝だったのである!
そう、暗くなっていた畑で僕は立て札に気づかず、
隣のYさんのイチゴを半分以上ももぎ取ってしまったのである。
「ひえ〜」
僕はイチゴを一つ一つ元の場所へと戻し、
マッハの勢いで自転車を走らせて実家へと逃げ帰った。
罪の意識にさいなまれていた僕は、家に帰ると母親に
「悪いことをしたらどうなるの?」
と聞くと、母親は
「おまわりさんがやって来て、刑務所に入れられるのよ」
とこともなげに答えるではないか。
そんな会話をしている時に、タイミングよく(!?)
“ウーウー”というパトカーのサイレンが聞こえてきたのである。
「逮捕されて刑務所に入れられて一生出られなかったらどうしよう」
“小学生が隣の畝のイチゴを奪う!”“イチゴ泥棒が無期懲役!”
などという新聞記事を想像して、一人で怖れおののいていた。
もちろん、逮捕されることも刑務所に入れられることもなかったが、
一週間位はドキドキしてよく眠れず、目の下にクマを作ったものである。
小学2年生のころのすっぱい思い出である。
あれは小学2年生の頃のことだった…。
実家から10分ほどの所に
『もぎとり果樹園』という露地の畑があり、
春にはイチゴ狩りを楽しむことが出来た。
畑には契約者の名前が書かれた立て札があり
「ここまでが鈴木さん」「ここまでが田中さん」
と分かるようになっていて、
各自が自由に収穫するという大らかなシステムになっていた。
小さい頃から土いじりが大好きだった僕は
収穫の時期になると何度も果樹園へ足を運んではイチゴを摘んだ。
摘みすぎて、仕方なく(!?)青いイチゴを収穫してしまい、
「お〜〜〜〜すっぱい(>_<)」
という何とも分かりやすい失敗を何度もしていた。
因みに、母親から
「すっぱいもの=“びたみん何とか”=とっても身体に良い」
と教えられていた僕は
「お〜〜〜〜すっぱい(>_<)…これが身体に良い味かっっ!!」
と思っていたが、先日テレビで
『未熟な果実には“ビタミンC”が殆ど無い』
と言っていた。
閑話休題。
ある日の夕方、暇をもてあましていた僕は
前日にイチゴを収穫していたにもかかわらず、
「もう赤く色づいているかも…」
という勝手な期待を抱きつつ、果樹園へと自転車を走らせた。
暗くなりかけた果樹園で目にしたのは
案の定「大野家」と書かれた畝に実っている青いイチゴばかり…。
「赤いイチゴはないかなぁ」
と腰をかがめ、赤いイチゴを探しながら横へ横へ…。
すると突然、真っ赤に実ったイチゴが現れたではないかっっ!!
「奇跡が起きた(^0^)」
と薄暗くなった果樹園の畑で夢中になってもぎ取ること数分。
ハタと気づくと……そこは隣のYさんの畝だったのである!
そう、暗くなっていた畑で僕は立て札に気づかず、
隣のYさんのイチゴを半分以上ももぎ取ってしまったのである。
「ひえ〜」
僕はイチゴを一つ一つ元の場所へと戻し、
マッハの勢いで自転車を走らせて実家へと逃げ帰った。
罪の意識にさいなまれていた僕は、家に帰ると母親に
「悪いことをしたらどうなるの?」
と聞くと、母親は
「おまわりさんがやって来て、刑務所に入れられるのよ」
とこともなげに答えるではないか。
そんな会話をしている時に、タイミングよく(!?)
“ウーウー”というパトカーのサイレンが聞こえてきたのである。
「逮捕されて刑務所に入れられて一生出られなかったらどうしよう」
“小学生が隣の畝のイチゴを奪う!”“イチゴ泥棒が無期懲役!”
などという新聞記事を想像して、一人で怖れおののいていた。
もちろん、逮捕されることも刑務所に入れられることもなかったが、
一週間位はドキドキしてよく眠れず、目の下にクマを作ったものである。
小学2年生のころのすっぱい思い出である。
2004.05.25 | | コメント[0] | トラックバック[0]