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いちカイにヤリ 投資世代(ロシア株、インド株、中国株、ブラジル株、ADR、BRICs)
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2008/05/10のBlog
アメリカではフォード「エクスペディション」などの大型のSUVの下取り価格が崩れつつあります。

その理由は言うまでも無くそれらの大型SUVは「ガス・ガズラー」、つまり燃料をがぶ飲みするので最近のようにガソリン代が高くなると例えばLAのような遠距離クルマ通勤が常態化しており、なおかつ渋滞が激しいような都市では月々の通勤費が4万円も5万円も増えたりするからです。

この下取り価格というのはどうでもいいようで結構、重要です。なぜならクルマのリースのコストを計算する場合、リセール(下取り)価格がどのくらい保てるかで保有期間の所有コストが決まってくるからです。(もちろん、市中金利もファクターですが)

いま、大型SUVは(瞬間風速だと思うけど)突然下取り価格の「通り相場」というものが崩壊して、ビットがスカスカの状態です。これだとただでさえ人気が無いSUVの新車がもっと買いにくくなります。

この一方で今とてもファッショナブルになっているのが「プリウス」です。それも新車よりも初期の「プリウス」に限定的に与えられたカープール・スティッカー(写真)が貼られている中古車が新車以上に人気になっているのだそうです。(これさえ貼っていれば優先レーンをスイスイ走れるから)

よく新興国などへ行くと車のナンバー・プレートで縁起の良い番号はお金持ちや政治家が乗っているとか、いろいろプレステージアスな基準というのがありますけど、今のアメリカの場合、この「プリウス」+カープール・スティッカーという組み合わせが「持てる者」の象徴なのです。

そんなわけで今はハリウッドの俳優さんなんかも「プリウス」に乗るのがオシャレだとか。
『デジタル版日経マネー』に勝間和代という人が「あなたが株式投資で間違う理由」として記事を書いています。

そこに「初心者度チェックリスト」というのがあって思わず自分でもやってみたけど、回答している途中で:

(まてまて、これって、、、、ひょっとして?!”#$%?、、、若し間違いばかりで点が低かったら、かっこ悪いな、、、)

とか急に不安になって、結構、楽しめました。

明らかに議論の余地の無い設問もあるけれど、、、問題によっては回答者の投資スタイルによっては必ずしも「間違い」と断定できないようなものも含まれています。

結局のところ満点取れるかどうかはこの著者の投資アプローチが「My cup of tea.」かどうかにかかっている部分もある気がするのです。

皆さんも試してみては如何?。




エマ・ルーサックはオーストラリアのアマチュア・ミュージシャンで、ユーチューブに幾つかヴィデオがUPされています。(左下のリンク参照)

彼女のパフォーマンスを見た感想:

1.他人の曲のカバーの選曲の趣味が良い
2.ひとつひとつのカバーどれをとっても解釈(レンダリング)が抜群で、オリジナルの魅力をフルに引き出している
3.パーソナルな感情がこもっていて心に残る(ホーンティング)パフォーマンスになっている

「あれ~っ、この曲って、こんなにいい曲だったっけ?」

そう思ってオリジナルの曲を引っ張りだして聴き比べてみると、やっぱりエマのカバーの方が艶がある。
2008/05/09のBlog
[ 22:55 ] [ コミュニティー連絡事項 ]
『ザイFX』に連載の続きがアップされています。

2008/05/08のBlog
『楽天証券サービス開始9周年記念投資セミナー』で講演します。

日時:6月29日(日曜日) 10時~5時半
会場:両国国技館
定員:5500名(応募者多数の場合抽選)
参加費:無料
申し込み期間:5月2日~6月15日

申し込み方法については上のリンクをクリックして下さい。
マインドレイ・メディカル(MR)が第1四半期決算を発表しています。

売上高:8930万ドル +48.2% (コンセンサス8443万ドル)
EPS(ノン・ギャップ):25セント(コンセンサス19セント)
EPS(ギャップ):23セント

ガイダンス

08年売上高:5.6~5.8億ドル(但し買収したデータスコープを含む→コンセンサスは4.55億ドル)
08年EPSガイダンス:$1.16~$1.18(コンセンサスは$1.05)

ハイライト

今期のグロスマージン57.4%(去年は57.3%)
税率18.5%(去年は15.7%)
08年EPSガイダンスはレンジの下限、上限がそれぞれ1セント切りあがりました。
データスコープはEPSに対してニュートラル・インパクトです。

カンファレンス・コールは未だ聞いていません。
全体として無難な決算でした。ガイダンスも良いと思います。
強いてアラを探すとDSOが32日に伸びている点が嫌気されるかもしれません。去年の1Qは22日。通年は26日でした。それでも絶対的な数字そのものが32日というのは同社の作っている製品を考えると素晴らしい数字だと思います。多分、海外売上比率が増えているのでこれがDSOに悪影響を与えているのだと思います。

引き続きコア・ホールディングで良いのではないでしょうか?。
2008/05/07のBlog
『ダイヤモンド・ザイ・オンライン』に新しい記事をUPしました。
ふぇいサンからのご質問で原油高の折、何故中国南方航空などの銘柄に強気なのかわからないというご意見を頂きました。

確かに今、航空株を買うというのは逆張りです。

でも中国の航空業界は短期で見ても、中期で考えても素晴らしい局面に来ているきがするのです。そのへんのことを記事にしておきましたので読んでいただければ幸いです。

ウォルト・ディズニー(ティッカー:DIS)が予想外に良い決算を発表しました。

好決算の原動力になったのはディズニーランドなどのテーマ・パーク部門の好調です。とりわけ目を引いたのは海外からの観光客の入場者数で去年より+25%でした。

これは何を意味するのでしょうか?。

僕の考えでは長引いたドル安で欧州の人たちにとってはEU域内でバケーションをするよりアメリカまで足を伸ばしてしまった方が安上がりになりはじめていることを意味すると思うんです。事実、NYの五番街のお店は今年の夏は海外からの観光客が増えるだろうと予想しているところが多いですし、僕の住んでいる近くのサンフランシスコやナパでも観光関連産業に従事する人たちは「今年の夏はビッグになるぞ!」と期待しています。

アメリカがヴァリュー(お買い得)プライスになったということは単にインバウンド(海外からアメリカへ)の旅行部門だけに止まりません。例えば大都市の一等地の不動産や輸出型製造業などもドル安の恩恵を蒙っているのです。

それが証拠にアメリカの中西部では今、アウトバウンド(輸出)の荷が好調すぎて深刻なコンテナ不足になっています。「コンテナが不足しているから、輸出が出来ない!」という悲鳴がフォアワーダー(運送業者)から上がっています。


(追記)

ところでアメリカの一等地の不動産に関して僕が強気なのは例えばロンドンの場合、過去数年間に渡ってBRICsのお金持ちなどが不動産を買い漁るということがありました。でもアメリカだけは蚊帳の外だったんです。その理由は「アメリカは政治がフレンドリーじゃないから」という意識がそれらの海外のお金持ちにはあるからです。

でも来年には新しい大統領になっているわけで、ヒラリー・クリントン、ジョン・マッケイン、バラク・オバマのうちの誰が大統領になったとしても現在のブッシュ政権よりは海外の大富豪、とりわけ中東のお金持ちにとっては居心地の良い政府になると思うんです。

ジョン・マッケインはこの3人の中では最も「タカ派」的に見られているかもしれませんが、本人が軍人であり、戦争捕虜として抑留された経験もあること、息子さんが今、実際にイラクの前線で戦っていること、などを考えると口では「イラクに兵隊は残した方が良い」と主張してますが、いざ戦争の幕引きの仕方という段取りになると、大統領自身のクレディビリティーを損なうことなく、きっぱりと撤兵を決断できる最良のポジションに居るのが実はジョン・マッケインなのです。なぜなら彼の愛国心や兵役についている人たちやその家族の心を理解する力に関しては誰も疑問を挟む余地が無いからです。

そんなわけで、誰が大統領になってもアメリカは軍事面ではトーン・ダウンするし、外国への民主主義の押し売りもトーン・ダウンします。

その場合、ちょうど日本が80年代にロックフェラー・センターやパンナム・ビルやぺブル・ビーチなどの物件を買い漁ったのと同じようなトロフィー・プロパティーの買収ブームが来るのは間違いありません。
いまアメリカに出ている新刊書に『The Post American World』という本があります。

この本はファリード・ザカリアという人が書いているのですけど(僕は未だ読んでません)、それに対してNYタイムズの書評欄を担当しているMichiko Kakutani(角谷美智子)が辛らつな書評を書いています。

 * * *

このファリード・ザカリアという著者は2003年のニューズウィークで「いまの世界はアメリカが全世界を支配するUnipolarな世界だ、、、唯一アメリカだけがグローバル・パワーと言える存在であり、そのダイナミックで、若々しい柔軟性に富んだ国家は世界のほかの国々の人たちをしてアメリカに自分たちの運命を左右されてしまうことを心配させている」と主張した。

ところが彼の新しい本では

「アメリカは軍事的には強いが、他のあらゆる面、つまり工業、資本、教育、社会、文化の面では劣り始めている。われわれはポスト・アメリカ時代に入ろうとしている。これは500年に一度おこるような覇権の交代である」と言っている。

僅か5年たらずの間に著者の考えがこうまでコロッと変わっているのはどんなものか?。

(スペースの為、一部意訳)

 * * *

彼女はさすがにNYタイムズのエース書評家だけに単なる本の批評だけでなく、表面的に流れがちな、その時代の流行の考え方(=いまであればアメリカの没落)に関して、距離を置いた冷静な視点を提供しています。

我々投資家も彼女に負けない研ぎ澄まされた価値観、歴史観をもつべきではないでしょうか?。
アメリカのガソリン消費が今の水準より10%減少したとしたら、、、一体どうなると皆さん思いますか?。

実はこのシナリオは架空の話でもなんでもなく、極めて現実味のあるシナリオなのです。いや、実際のところ最近立法化されたエネルギー法案がちゃんと遵守されたなら10%以上の減少は「確実」なのです!。

ただ今のところそういうシナリオに関して投資家が冷静に沈思黙考する余裕が無いので、この件については誰からも顧みられていないだけです。

その件については今日の勉強会でチョッと喋ります。

[ 05:34 ] [ マクロ・ストラテジー ]
為替の話は門外漢ですが以前に書いた記事で展開した議論の行きがかり上、追加の説明を余儀なくされたので、はずかしながら為替のサイトに登場しました。

僕は専門外の事(たとえば為替)にはなるべくコメントしないつもりです。でも自分の本業と関係のある部分(たとえば為替レートがどういう風に企業の競争力を削ぐか?とか国際間でのアセット・プライスの相対的な魅力を増したり、減退させたりするか?)に関してはきちんとした意見を持っています。

いまの状況をひとことで言えば:

①アメリカのアセット・プライスの魅力は過小評価されている。
→例えば『ぺブル・ビーチ』のゴルフ場を買う!、とかマンハッタンのオフィス・タワーに投資する!という場合の話です。

ひるがえって例えば:

②ロンドンやスペインの不動産やリオデジャネイロ沖の深海油田のアセット・プライスというものに関してはべらぼうな過大評価が与えられている。


こうした相対価値の「買われすぎ」、「売られすぎ」というのはしばしば為替というトランスレーション・メカニズムを介在して増幅されやすいです。

あと1年もしないうちにアメリカのトロフィー不動産には中国やロシアや中東などの大口バイヤーが群がるだろうというのが僕の考えです。
2008/05/03のBlog
「ちぇっ!」

折角今度の勉強会で今人気離散の極みになっているアメリカのエタノールの株を「深く静かに潜行せよ!」式に紹介しようと思っていたのに、、、、

今日のアヴェンティンの好決算の発表で僕のディープな策略が一足先を越されてしまいました。同社の株価は一日で+25%。

それにつけても今日、本腰を入れてAVRを拾いまくっていた機関投資家は相当ソロバンの立つ連中だと思う、、、、、。なぜなら一見するとAVRには設備投資計画と手元資金の間に4000万ドル程度のファンディング・ギャップがあるからです。そのファンディング・ギャップの帰趨を正確に予測するためには流動性が枯渇してひっかかってしまっているARS(オークション・レート・セキュリティーズ)がどのくらいほぐれるかについて一定の見識が無いと気合では買い進めない筈だからです。(僕には、、、当然ムリ。)

トウモロコシをベースにしたエタノールを巡っては確かに理屈の通った懸念の声もあるのですけど、それ以上に無知で、偏見に満ちたネガティブ・パブリシティーも横行しています。

(悪意に満ちたそれらのノイズのお陰で米国のエタノール株はボロボロに売られていますけど、数字的にはピカピカなんです。)

さらに消費者の観点からすればエタノールを混ぜることで昨今のガソリン高のインパクトがある程度緩和されている(=それはエタノールのコストの方が遥かに安いから)というきわめて直接的な恩恵もあります。

今回の勉強会ではそこらへんのところもしっかり解説したいと考えています。

 * * *

相場的にはどうか?ですか。

ちょうど「ミッドウエーの海戦」で戦局がガラッと変わった、、、、そういう節目に今来ていると思うんです。反撃はこれからです。




2008/05/02のBlog
Cosanのエッソチェーン買収について

→垂直統合の必要性からなされた買収です。自分の販路を持っていないといつまでも足元を見られるので、それに対抗するために買収したのだと思います。この戦略自体は当然の成り行きだと考えています。

2回目から連続です、今回も参加させていただきます。中国の動向につきご教示願います。

→ありがとうございます。中国に関しては勉強会で現在考えていることをチョッと喋ります。

そろそろ”じゃぶじゃぶセオリー”突入でしょうか?

→「じゃぶじゃぶセオリー」というのは僕の定義では過剰流動性がひとりあるきする相場なわけですけど、そういう価格形成は実は既に起こっていました。その一例がコモディティー相場です。だからじゃぶじゃぶ相場がBRICsに来なかっただけで、コモディティーでは既に至現していたわけです。あとはいつそれがBRICsに移ってくるかだけです。

"1 今のところ、太陽光は一相場終わり、エタノールにいたっては無反応だったように感じます。今後投機マネーが別なテ ーマに移って、原油の値が下がっていくと、代替エネルギーネタは厳しいのではないでしょうか?
2 ストーリーが生きているとすれば、風力発電や燃料電池等他の代替エネルギー関連銘柄はいかがでしょうか?
3 エタノールプレイは、トウモロコシとサトウキビ、どちらを重点的に考えるべきでしょうか?若しくは、原料よりも、気 にかけるべき判断材料は政策や市況等でしょうか?"


→ソーラー・パネルのストーリーが一旦、終わりつつあるという考えには僕は賛成です。エタノールはソーラー・パネルより一足先に投資家が夢から醒めました。

ただ、それは一旦、終わりになったから、もう二度と相場が来ないか?と言えばそうではありません。そのへんのところは今回の勉強会できちんと喋ります。

あと一足早くベア相場に入ったエタノールに関しては、「そもそも数字がちゃんと出ているのか?」という点に気を配るべきだと思うんです。

その数字はガンガンに出ています。

だから今のエタノールのベア相場は「ビジネスが悪い」のではなく、「投資家センチメントが悪い」のです。これをはきちがえると相場を間違えます。

今回のは投資家としても地球市民としても非常に興味深いストーリーです。(自分は化学と薬学を本職としてますので、個人的には技術革新(たとえば海草牧場の実用化など)で一瞬でストーリーがひっくり返る日が来た方が楽しいのですが) 先生がバイオエタノールについてどう考えていらっしゃるのか、セミナーを楽しみにしております (TK)

→よろしくおねがいします。

" 正月の楽天セミナーで、中国は、生産設備の過剰で厳しいと言われていたようですが、ソフトランディングと聞き、どのような論拠から、考えが変わられたのかと思い、その考えを聞きたいと思いました。
 また、ベトナム株式市場は、暴落しましたが、いちかいさんの話を読んで、投資しなくて本当に良かったです。
 人口動態と国の成長について、話を聞きたいと思います。"


→工業部門の生産力の調整という課題は未だ存在します。その点では僕の考えはぜんぜん変わっていません。

"毎回、楽しみにしています。
(質問)
「中国やタイで、水資源をテーマにしたストーリーは休眠中なのか?」
「タイの有望銘柄を教えてください」

以上、よろしくお願いします。


→毎回、タイランドが後回しになってすみません。個人的にはすごく好きなマーケットです。銘柄的にもわくわくするような株がいつくもあります。

"GROの状況と、
ブラジルがBRICs中一番ダメな先行きとの事ですが、
CZZへの影響があれば教えてください。"


→ブラジルについては今まで一貫してポジティブだったのですが、いまは正念場に来ている気がします。若しコモディティーのストーリーが暗転すると相当引かされるかも知れません。CZZについてはそもそも水準自体が低いのでそれほど心配していません。

いつものスタイリッシュなセミナーを楽しみにしています

→よろしくおねがいします。

"仮に利下げ無しの場合、商品関連はダメージを受けるという認識でよろしいでしょうか。
バルチックドライ指数が上がってきてますが、BDI指数は実需のため、投機資金で上がっている商品(乾貨物)価格が下がってもBDI指数はあまり連動しないように思うのですがいかがでしょうか。"


→目先はBDI指数は反発局面ですね。これがどのくらい戻りがあるのか見届けたいと思います。但し、来年にかけては新造船が出てくるので世界の景気に関係なく、BDI指数は下がると思います。(これはちょうどタンカーの市況で同じことがおこりました。)

インドの銀行銘柄についてのコメントをお願いいたします

→強気です。主要銘柄としてはHDFC銀行(ティッカー;HDB)とICICI銀行(ティッカー;IBN)という2行がありますが、どちらも良いと思います。

鉄鋼等の資材高騰が受注残の多い企業に与える影響と、その度合いを見るのに決算書の何処を注目して見るのか教えてください。

→決算書を見ただけでは資材コストの高騰がマージンに悪影響を与えるかどうかのリスクについては読みきれません。それがわかるためには納品契約がコスト+フィー型になっているか、フィックスト・ランプサム型になっているかをIRの人などに訊いてみる必要があるでしょう。また会社のクセとしてコスト+フィーを好む会社とフィックスト・ランプサムを好む企業がありますのでそれから或る程度類推することは出来ます。

アメリカが日本のようにデフレになる可能性について。また、その場合の新興国への影響。

→この可能性はほぼゼロだと断言できます。

"初参加です。よろしくお願いします。
転職して、ようやく参加できそうです。とても楽しみにしています。

・エマージング諸国のミドルクラス層の急増(購買力の増加)→トウモロコシ・小麦・米などの食料品の高騰という図式から、アフリカ・北朝鮮などの貧困層の困窮の増大→政治的不安定(食えない人間は暴れます)へつながると思うのですが、この不安定さから、投資チャンスを考えることは可能でしょうか?

・ベトナムドンがドルに対して安くなってきました。それでもベトナムはNGでしょうか?
ベトナムに口座を作った直後に「ベトナム市場の近況」を読んだので、ちょっと考え込んでいます。

・コーザンに興味があります。"


→ニュース・フローとしては先日のハイチでの暴動などは現在の食糧危機がいちばん悪い印象を世間に与えたひとつのピークだった気がします。今はお米の問題はどんどん収束しつつあります。不思議なもので、マスコミというのは問題があるときはやかましく報道しますけど、それが急速におさまってきたときはちゃんと報道せず放置します。
ですから投資家としてはいつまでも問題が続いているという印象をもってしまうんですね。

インドや中国は国庫に余裕がありますからお米の値段が高騰したりしても必要であればそれを安定的に国民に供給するだけの財政的余裕は十分あります。

ハイチやフィリピンなどの小国はお金が無いのでベトナムやインドなどの輸出国がお米を輸出禁止にするとオープン・マーケットでお米を買い漁るだけの余裕が無いのです。でも禁輸にした瞬間にベトナムやインドでの国内米価へのプレッシャーは下がりました。つまり問題は既に終焉しつつあるのです。

アメリカ国内の景気については、向こう2年程度、どういうストーリーを考えておられますか?

→今年はGDP成長率で0.5%から1%程度、来年は1%程度くらいに考えています。そして欧州は米国より成長率が低くなると思っています。このためドルは反発し、中期にわたって対ユーロで強含むと考えています。

GROとTCMの見通しをお願いします。

→GROは07年のオーディットの結果待ちですね。僕は相変わらず一株も売っていません。TCMはマネージメント・バイアウトの話がくすぶっているので、こちらも様子見しています。こちらも今の水準では売る気はぜんぜんありません。

今後の欧州や新興国の動向についての解説をお願い致します。

→欧州に関しては弱気に見ています。7月頃からユーロはどんどん弱くなると思います。その理由はECBの政策がインフレ抑制優先から景気優先に大きな方向転換をするだろうと思っているからです。欧州は特に南欧の国を中心に経済の中身が悪いです。またいま好調のドイツも直近の決算など見る限り急速に先行きが不透明になっています。そういう意味では米国の企業業績より欧州の企業業績の方がはるかに不安定ではないでしょうか。

新興国に関してはこれから強烈なラリーがあると見ています。


"エタノール株はめちゃくちゃ死んでますけど、講師がここまでこだわる理由がわかりません
新たな被害者を生むだけじゃないでしょうか?"


→勉強会を聴いてから判断してください。

"いつもお世話になります。広瀬先生のセミナーは私にとって必須です。セミナーの内容を次の日には両親と弟に伝え、家族で勉強させていただいています。
ブラジルで先日、大きな油田が発見されたとのことですね。今後の、ブラジルへの投資についての注意点などお話いただけるとうれしいです。"


→ありがとうございます。ブラジルに関しては油田発見などのニュースが先行し過ぎていると思います。確かにトゥピ油田やカリオカ油田に実際に大きな油床が存在することは僕も疑っていません。でも実際にそういう深い深い地中から原油を生産するとなると操業上のチャレンジは極めて大きいんです。例えばそれだけ深い海底だと温度はとても低いんです。しかし一旦、地下に掘り進み始めるとサブソルトで石油がある場所では摂氏260度という高温になります。だから石油だって「ぐつぐつ煮えている状態」になっているかも知れません。また、サブソルト層は水晶のようにクリスタル化しているので、GPSシステムその他の位置確認装置が上手く作動しません。

このようにハイテクに次ぐハイテクを駆使しまくって、初めて深海からの石油の採取は可能になるのだと思うんです。若しトゥピやカリオカから安定的に原油が生産できるようになればペトロブラスは世界で最も進んだ探索・生産ノウハウを持つ企業として尊敬されることは間違いありません。また時価総額対リザーブ・レシオなどのマルチプルでも最高の水準まで買われるはずです。しかし、、、それは5年くらい先の話。

[ 02:46 ] [ 中国株 ]
パーフェクト・ワールド(PWRD)
ジャイアント・インタラクティブ(GA)
シャンダ(SNDA)
ネットイーズ(NTES)
ザナイン(NCTY)
"人民元が対ドルで7元を割り込みました。人民元高が中国の輸出に与える影響についてどのようにお考えでしょうか。
"


→憂慮しています。勉強会でも言及します。

LDKとは、どうも相性が合わないです。私が売ると上がる。。。

→クセのある銘柄ですよね。(笑)
兎に角、業績の変数が多い株ですので相当相場に熟達していないと料理できない株かも知れません。

"サブプライム問題の震源地であるアメリカの株はなぜ大きく下げないのか。
今後アメリカの銀行が中小企業に対しての貸し渋りや貸し剥がしが顕著に現れてくると、予想してます。それが切っ掛けになり日本のバブル崩壊時の様な状況が始まると考えてもよいでしょうか"


→米国株が下げないのは金融市場の問題としてのサブプライム問題はもう解決したからです。(もちろん、不動産は今後も下がります。)

今後貸し剥がしや貸し渋りがあるか?という点ですけど、僕は一切、無いと思っています。その理由は銀行のバランスシートを見ると企業向け貸付を絞り込まないといけないような兆候は全く無いからです。むしろ不動産担保融資なんかより事業会社のワーキング・キャピタルの融資の方が遥かに堅いし、好ましい融資先だと米銀は考えています。
あと大事な点としては:

1.アメリカの事業会社は株式投資はやっていません。
2.アメリカの事業会社は副業で不動産投資をしたりしません。
3.アメリカの銀行は株式の持合をやっていません。
4.アメリカの銀行は不動産価値を担保に融資しません。

これらのことから、日本型のクレジット・クランチは米国では起ころうにも起こり様がないのです。

その点にはやく気付いた投資家が勝ちです。


"太陽光発電に興味をもっています。
化石燃料の発電コスト上昇と、太陽光パネルの低価格化で、いずれ爆発的に普及するのではないかとおもっています。発電コストで優位に立てる時期がくるでしょうか。"


→ソーラー・パネルによる発電が、家庭の電気代より安くなる時点のことを英語ではグリッド・パリティーと言います。いつグリッド・パリティーが来るか?についてはいろいろな研究があります。でもそれらはソーラー・パネルの価格が下がってくることが大前提です。ところがシリコンの不足からソーラー・パネルの価格は余り下がっていません。

投資としてはここが難しいところで:

1.ソーラー・パネル株の業績面からはパネル価格は下がって欲しくない
2.でも普及という面ではグリッド・パリティーになった方が良いからパネル価格は下がって欲しい

つまり投資家はそもそも相反する期待をこの業界に対して抱いているわけです。

"中国、インド等金融引き締め等の政策で景気過熱を抑えようとしている国が
「ソフト・ランディング」に成功している、もしくは成功に近づいていること
を知るための、経済指標はどんなものがあるのでしょうか?
また、その経済指標のどの部分に注意を払えばよいのでしょうか?"


→一般的なソフトランディングの定義は:

「インフレをひきおこさないために、、、経済を少し減速させること」

だと思います。従ってソフトランディングを確認するためには:

1.GDP成長が少し下がる
2.インフレが下がる

の2つが確認されないと駄目です。中国の場合、既にインフレは下がりつつあるし、GDP成長率も下がりました。インドはまだです。でもそのうちそうなると思います。

テーマ関連として中国の風力発電会社についてコメントをお願いします。

→高速伝導など面白い銘柄はいくつかあります。今回の勉強会ではエタノールの話中心になると思います。

"最近日本市場に上場された以下2つの投信の特徴を伺いたいです。
1309 上海株式指数・上証50連動型上場投資信託
1322 上場インデックス中国A株(パンダ)CSI300"


→よく知りません。

"上海A総合指数の今年年末はどの位の水準を見たらよいのでしょうか?
PERはどの位で落ち着くと見られますか?

宜しくお願いします


→A株については特別目標のようなものは持っていません。でも相場は上だと思います。

現時点、金鉱株のお勧め。金の動向。STVは何年待ちですか?"

→IVNでいいんじゃないでしょうか?。STVは今年の夏頃までには相場になると思っています。

"前回のセミナーは本当にタメになりました。
また、同様のセミナーを開催して下さい。

ところで、長期(10年くらい)で投資する場合の
注意することや銘柄についてご教示ください。
ヨロシクお願いします。"


→僕の場合、大体、1年から2年くらい先を考えて投資します。そして1年か2年経って、或る銘柄に基本的にストーリーの変質が無かった場合は継続してその株を持ちます。だから結果論として3年とか5年とか持ち続ける株というのはあっても、最初から10年持つつもりで投資するということは僕の場合はありません。

別の言い方をすれば1年、1年の積み重ねが大事ということです。

"原油の値段が下がるなら、代替燃料も売りでしょう!
まして用途が限られる分だけ、代替燃料の下がり方のほうがきついはずだと思ってます。
"

→そういう考えもあるかも知れません。(ソーラー・パネルについては、そう思います。)
エタノールに関しては今投資家が一番恐れていることはインプット・コスト(=つまりトウモロコシの市況)ですので商品相場が落ち着いてくれると助かるはずです。

"AVRは上場時の$40から$4まで値を下げています。
これはただ業界が全体的に悪いからでしょうか?
それとも会社にも問題があるのでしょうか?"


→特別AVRが悪い会社だとは思いません。人気の問題というのも当然、あると思います。そのへんも含めて今回解説したいと思います。

"新エネルギ法案の実効性はどの程度あると考えますか? 360億ガロンという数字は途方もないものに思えます。
またその場合、米国の燃料の形態はE20といったものになるのでしょうか?
またその時にはサブオクタンガソリンの流通はE10用とE20用になったりするのでしょうか?"


→ご質問ありがとうございます。このへんの議論はとても重要ですので今回の勉強会でみっちり解説します。

"質問できるというのはいいものですね。
BIDU(百度)に注目していますが、どこを見るべきでしょうか?(Alexaのランキング、売り上げの伸び、海外展開、中国でのGOOGLEの展開など)
ICBC(中国工商銀行)がいいように思うのですが、マクロで見て、今は中国の金融関連セクターに投資すべき時期なのでしょうか?
今回も楽しみです。"


→BIDUについては僕はサーチ・マーケットシェアは一応毎回確認しています(=これまでのところ順調にシェアを上げています)。あとクリック単価もフォローする必要があります。
ICBCの決算は良かったですね。投資家が余り喜んでいないのが僕には理解できません。もちろん金融セクターは買いだと思います。

太陽電池とエタノールの代表的な指標銘柄を教えて頂ければ。CZZは砂糖ですよね・・・。

→太陽電池ではサンテック(STP)とイン・リー(YGE)が代表的な銘柄でしょうね。
エタノールではヴェラサン(VSE)とアヴェンティン(AVR)だと思います。アーチャー・ダニエルズでも良いのですが、この会社はエタノールのピュア・プレイではありません。

インドの下げはいつまで続くか(今が仕込み時か?)。

→インドは既に3月の最終週あたりからかなり鋭角的に切り返しています。このままどんどん高いと思います。

サブプライムローン問題との関係で、どの様なタイミングでどうすればよいか?

→世界の金融市場の混乱という意味ではサブプライム問題がもたらした混乱はもう収束しました。もちろん、米国の住宅価格は今後もぐずぐずした展開だと思いますけど、株はそれを尻目にどんどん上がると見ています。

STPは?

→これから結構、苦しいと思います。その理由については勉強会で言及します。

ヴェラサン、アベンタインなどエタノール銘柄の見通しをお願いします。年末、底打ったと思い、半値になっております。

→このへんの銘柄は僕がいま一番エキサイティングだと思っている銘柄群です。3倍くらいになってもおかしくないでしょうね。

いつもありがとうございます。
TCM FMCN はもうあきらめたほうがいいのでしょうか? GUに乗換えを考えているのですが、、、
よろしくお願いします!


→なにもせずそのまま抱いておいて下さい。

中国株は上海万博に向けての上昇するのでしょうか?

→目先は相場は高いと思います。上海万博についてはオリンピックが終わった時点での株価水準を見てから考えたいと思います。

香港株はNYと連動してますね。

→ある程度連動しているし、今後、相関性は高まると思います。

為替や金利などにも触れて頂きたいです。
トルコへの投資方法・情報について知りたいです。


→トルコの上場ファンドでTKF(ニューヨーク)というのがあります。またトルコの携帯電話の会社でタークセル(TKC)というのもあります。

原油の史上最高値更新で食料用作物のエタノール転用はブラジルを筆頭に拡大しているが、一方で経済発展が著しい新興国で食料需要の増大が進み、結果的に価格高騰を招いている。その辺りの事情を国別に解説して下さい。

→このへんの話を中心に解説する予定です。

"利益成長が良好と思われる良い企業を見つけた時に「買ってもよい株価」はどのように決めていますか。
4年間程度利益成長40%は可能と判断した場合4年後の利益は4倍になるので市場平均のPERが
15ぐらいと仮定して5年目以降市場平均並に成長鈍化しても50%程度の利益を得るためにPER
40以下で買うという考え方に問題はありますか。実際に成長鈍化するとPER10以下となってい
ることが多いように感じます。"


→むずかしいご質問ですね。(笑)
僕は実際のところ向こう2年の業績しか見ません。その理由は株価の業績との相関性を見ると向こう2年までの予想を一番敏感に織り込み、それ以上は関係ないからです。でも向こう2年の業績予想とひとことで言っても正確に予想するのは極めて困難だと思います。どのくらいその予想値に信憑性を賦与するかは個々の企業の業種や経営者の質などにもよると思います。できればPERで安いときに買いたいですね。

"日本の石油業界はエタノール車について非協力的だが、米国・ブラジル等は拡大傾向。
世界の流れはどうなるか教えてほしい。
"


→E10(=エタノールの比率で10%)までは余り既存の設備やクルマに改良を加えなくてもOKなので遅かれ早かれ普及すると思います。E85は全く別のレベルでの議論になりますね。

中国の今後、チャイナテレコム、上海株

→中国株は強気に見てます。上海株もそれなりに上昇するでしょうね。

米国のエタノール関連は元気ないですね。トウモロコシの値段が上がれば、それらは下落するというのは避けられない定めなんでしょうか。

→ご指摘の通り、元気ないです。このへんのところを今回の勉強会でしっかり見てゆきたいと思います。

"中国経済はソフトランディングしつつあるとの見解のようですが、
その場合の有望セクター、銘柄を教えてください。
流通・消費関連、不動産では住宅化関連が有望と考えますが、いかがでしょうか。

太陽光発電はいずれのメーカーも意欲的な投資計画を発表していますが、
生産過剰に陥る心配はないのでしょうか。"


→中国がソフトランディングするシナリオでは先ず金融を買いたいと思います。それからご指摘の通り、流通や消費も良いでしょう。不動産も良いと思います。
ソーラー・パネルのセクターはこれから辛い局面だと思います。

"上海市場ですけど、1989~1990年初頭の日本市場っぽいチャートになってませんか?

バブル崩壊…というような雰囲気を感じるんですが、どうなんでしょうか"


→チャートのことは良くわかりません。見る人の心の持ちようでどうにでも読めるんじゃないですか?。

ちなみに僕は上海はこれから上を見ています。

上海総合の下値めどはどの位覚悟すべきか?

→もう安値はつけた後で、今は上を心配すべきでしょうね。

"毎度、お世話になっております。
さて、上昇している株を保有しているときの逃げ方について、
最近、大幅の下落(5%以上)が来たらすぐ手仕舞いした方が良いと
思うになりましたが、この考え方はどうでしょうか。
下落している株を保有しているときも同じに感じように逃げた方が
良さそうに思うんですが。
"


→それぞれの方の投資期間にもよると思うんです。長期投資を標榜している方なら、5%程度下げたからといって慌てて売るのは自分のスタンスとの整合性に欠ける気がします。トレーディング的に相場を張っている人ならてきぱき損切るのは当然でしょうね。

因みに僕はトレーディング的な相場の張り方も好きですし、自分でもやったことはあります。でもこれは税金でガバチョと持って行かれる(アメリカの税制だと最高税率を課せられますので)のでアホらしくて今は自粛しています。最低1年は持ちます。


インドについて

→ご質問ありがとうございます。9日の勉強会ではインドについては詳しく解説する予定です。基本的にはいまBRICsの中で一番好きなマーケットです。

前回の勉強会のコメントどうり太陽電池を買い増しすることが出来ました。ありがとうございます。質問ですがSTPが06年からシリコンを10年契約をしているそうですがその逆にナノソーラーのようなシリコンを使用しない企業との競争が不安でもあり楽しみでもあります。踏み上げ先生の考えを知りたいと思っています。
もちろんソーラーセクターにはキスをしまくり続けていこうと思ってます。勉強会よろしくお願いします


→アプライド・マテリアルなどのしっかりしたメーカーが従来のソーラー・パネルの方式と違う新しい技術を開発中ですから侮れません。今後、ソーラーに関しては競争が一段と激化すると思います。

"China Mobile
資源価格(金、産業金属、石油、食糧)の見通し
お願いします。
"


→チャイナ・モバイルは引き続きコア・ホールディングでしょうね。
資源価格は下がると思います。

太陽光発電のどのセクター寡占化されているのか?

→強いて言えばシリコンのところは供給不足に陥っていますが、「寡占になっている」という風に言い切れる分野は無いと思います。むしろ全般に過当競争が多すぎるというのが現状です。

"STVやGROなど、大きく下がっている銘柄の、原因、動向および対処法(GROについては、ごたごたが収まるまでどうなるのか、先行き不透明とは思いますが)。

BRICsに対しては、一貫しての強気ですが、本格的なラリーは、いつごろから始まるとお考えですか(FRBの対処もほぼ終わり、後は市場の動きなのですが、思ったより動きが、後ろにずれ込んでいるような気がするのは、私だけでしょうか)?"


→STVは業績的には特に下がらなければいけない材料は無いと思います。

GROに関しては例の内紛の動向次第ですね。既に07年の決算の監査が始まっているのでここはジタバタせず静観したいと思います。今は株主代表訴訟が次々に発表されているので経営陣側も元COO側もうかつには動けないと思うんです。和解のポーズだけでも見せるというのが一番有利なアプローチであることに違いはありません。

BRICsの相場ですけど、僕の考えでは既に3月の安値のところから随分ラリーしたと思って居ます。(これは「本格的なラリー」のうちには入りませんか?)
相場的にはまだまだ上を見ています。それといまわれわれが先ずやらないといけないことは資源どうのこうのというのではなく、オリンピック関連銘柄を確実にプレイすることです。いつもの繰り返しになりますけど、ソーフー(SOHU)、ニュー・オリエンタル(EDU)、ホーム・インズ(HMIN)、ヴィジョンチャイナ(VISN)、中国南方航空(ZNH)などは皆さん余り投資されてないような印象を僕は受けるのですけど、なぜこれらの銘柄をさておいて石油とか肥料とかに行くのか?その感覚が僕には理解できません。


"皆勤賞継続中です。
よろしくお願いします。"


→毎回聴いて頂いて光栄です。期待に沿えるよう頑張りたいと思います。

いつも楽しみにしております。さて私は工場のエンジニアなのですがエネルギーを考える場合には、輸送、貯蔵コストが安く、出力のコントロールが容易で、安定して高出力が得られるものを第一に考えます。そういう点からみると太陽光発電、エタノールはまだまだであり、考えれば考えるほど石油というものが如何に優れたエネルギー源であるかを思い知らされます。いっそ石油を効率的に使うという観点から今後の環境問題を考える事は出来ないでしょうか?お考えがあれば聞かせていただきたいものです。

→コメントありがとうございます。これは大変冷静なコメントだと思います。先ずどうやって石油を食わない、燃料効率の良い自動車や家電製品などを使うか?ということを考えるのが一番良い方法だと僕は思います。その意味ではハイブリッド車なんかはもっと注目されて良いし、パワー・インテグレーションズ(POWI)なども見直されて然るべきでしょう。

有望銘柄紹介

→今ならヴェラサン(VSE)とアヴェンティン(AVR)が良いと思います。

太陽光発電はシャープ連合が1番競争力があるのではと思いますが、エタノールに関してはブッシュ政権も農業価格高騰から、税制上でブラジルからの輸入促進を考えていると思います。サンパウロ市場からの株取引ができる証券会社を教えてください。American Depositary Receiptはだいぶ先の円高時をはかっております。
先生が先日楽天証券の大セミナーで、ウルトラぺトラルを推奨され、当時農業、エタノール関連に関心がありまして、同感し、すぐ買い昨年6月14日にすべて放し、利が出ました。その後、このテーマに関心がありまして、その推移を見ますと、かなりの急落してます。川の水位が下がって船の航行ができないことが理由とのことでしたが、豪州と同じで降雨なく旱魃が原因なのでしょうか?農業的メリットは最近の統計で、パラグアイ、アルゼンチン、ブラジルの順に享受されていますが。先生の最近の発言でパーフォーマンスは不変、良しとのことでしたが、ご解説お願いいたします。


→シャープが一番競争力があるかどうかは不勉強にしてよく知りません。コンヴァージョン効率に加えて材料のソーシング力の差がとてもマーケット・シェアを左右しますので日本のメーカーに関してはもう少し研究させて下さい。

ブラジルからのエタノールの輸入は米国内のエタノール価格が$2.50程度かそれ以上ならソロバンに合います。従って今は輸入した方が有利です。それと米国の場合、穀倉地帯である中西部からテキサスなどの沿岸地帯へとエタノールを送る輸送経路が余り整備されておらず、ブラジルからエタノールを入れた方がロジスティカルには有利ということもあります。もちろん、長期的には輸送経路は整備されてくると思うので今の有利さは一時的なものだとは思いますが、、、
パラナ・パラグアイ川の水量は平常に戻っています。ただアルゼンチンはいま大変なことになっていて、農家が大規模ストライキを計画しています。これはモンサント、ポタッシ、ウルトラペトラルなど関連銘柄にも影響を与えると思います。

タイの自動車関連企業(工業団地、部品メーカ)についての展望をお願いします

→直近はしっかり見ていないのですが、好きですよ、スタンレーとか。

今回のテーマとは離れますが、ブラジルの海洋油田の発見はペトロブラスの独自技術なのでしょうか、それとも、協力した会社があれば教えていただきたいと思います。また、開発にかかわることになる会社もお教えいただければ幸いです。

→詳しいことは知りませんが、大体、自前でやっているはずです。超深海油田生産では米国のアナダルコ・ペトロリウム(APC)という会社が実績があります。また北海油田の一部も超深海油田に分類できると思います。BPやエクソン・モービルが生産実績があります。またそれらに対してオイルフィールド・サービスを提供する業者としてはノルウェーのオーシャン・リグという会社があったのですがこれは最近、バラ積み船のドライシップス(DRYS)からTOBがかかっています。ドライシップスはジョージ・エコノムーというCEOがやっている会社ですけど、この人もなかなか鋭い嗅覚をもった方です。今年のある時点でドライシップスが買収したオーシャン・リグの超深海油田部門は米国市場にIPOされると思います。多分、ホットディールになるでしょうね。


太陽光発電、エタノールに関する銘柄はどういうものがありますか?

→太陽光発電では:

サンテック・パワー(STP・中国)
イン・リー(YGE・中国)
LDK(LDK・中国)

などが代表的なところではないでしょうか?
(銘柄そのものは世界で20くらいあります。)

エタノールでは:

コーザン(CZZ・ブラジル)
ヴェラサン(VSE・米国)
アヴェンティン(AVR・米国)

などがあります。

ソーラー・パネルとエタノールを比較した場合、エタノールの方が悲観論が強いので妙味があると思います。

昨年の新春講演会での「水」を切り口にした斬新な講演と「穀物の輸入=水の輸入」
には鮮烈な印象を受けました。
今、ご指摘されたことが現実化していますが、現状を踏まえ「水と食糧」をテーマに
した説明をお願いします。


→今回の勉強会ではエタノールと食糧との関係から水問題にも少し言及します。また夏の講演会ではこれまで紹介して来なかった全く新しい、グローバルな問題について紹介する予定です。

今回のテーマとは直接関係ないのですが、新興国のADRについて、探し方や、日本で言うところの会社四季報みたいな出版物があったらお教えいただけませんか?

→僕の昔勤めていたJPモルガンではadr.comというサイトをやっています。余り優れたサイトではないと思いますが、入り口としてはこの程度で十分ではないでしょうか?。

セミナー当日まで3泊の予定で青島に出かけてきます。
スーパーとかで町の人の購買行動など見てこようと思います。
帰国してすぐ成田周辺から参加させていただく予定です。よろしくお願いします。



→なにか気が付いたこと、観察されたことなどありましたらコメント下さい。

世界的に食料価格が上昇していますが肥料メーカーの株はどうでしょうか?

→売りだと思います。

サンテック(STP) の業績見通し。

→売上高は順調に伸びるでしょうけど価格プレッシャーを嫌気して株価はぐずぐずした展開になるかも知れません。どちらかといえばソーラー・パネルはこれから辛い時期に入る気がします。

太陽光発電を投資対象とする場合に、将来の薄膜シリコン太陽電池や化合物太陽電池をどのように考慮すべきでしょうか。教えてください。

→薄膜シリコンは大事な技術だと思います。それらの新技術の存在は競争を一段を激化させるので業界全体にとってはマイナス材料です。

2008/05/01のBlog
[ 07:17 ] [ マクロ・ストラテジー ]
FEDがFFレートを25bp引き下げ、2%としました。

リリースの中では経済のダウンサイド・リスクに対する言及が無く、加えて「必要がなければ利下げしない(as needed)」という文言を加えたことで、いよいよ一連の利下げオペレーションが最終局面を迎えたことを感じさせました。
(因みにこれまでは「タイムリーに対応してゆきたい」という表現でした。)

これまでの投資家の連想ゲームとしては:

ドル安だから、、、
原油高になり、、、
それがソフト・コモディティーにも波及し、、、
肥料が買われる。

という思考経路が投資家の間で「常識」となっていました。

しかしこの構図は僕に言わせれば今、急速に崩れつつある気がします。
先ず北米や南米の農家は最近の肥料価格やディーゼル価格の高騰でオペレーティング・コストがすごく高くなっており、「少しでも穀物の価格が下落すると、、、利幅の急減もありうる」と神経を尖らせています。

このへんの心理は先のUSDAのプランティング・インテンション(作付け意向調査)にも現れており、農家が「多分、過剰生産になるな」とやまを張ったトウモロコシについては多くの農家が避け、小麦などの作付けを増やす意向でいます。

ところが、、、

「皆が小麦に傾いている」と分かったとたんに小麦の市況は崩れつつあり、この手の予想が難しいことが痛感されました。

トウモロコシと小麦ではトウモロコシの方が遥かに沢山のポタッシを必要としますので今回のプランティング・インテンションは明らかにポタッシ・コープ(POT)にとってネガティブなのですけど、市場はそれを無視しています。

またアルゼンチンでは政府の農家冷遇策に反発した酪農業者や農家がストライキを計画しています。これらのことからポタッシは「売り」だと思います。

さらにこのところパフォーマンスの良かった:

ペトロブラス(PBR)
CVRD(RIO)
BHP(BHP)
メチェル(MTL)


もヴァリュエーション的に(主に株価対簿価比を見ています)全く妙味は残ってないと思います。

これらを売って、逆にドル高で恩恵を受けるアセット・クラス、資源安で恩恵を受けるアセット・クラスに資金をシフトしたいと思います。アイデアはいろいろありますけど、例えば:

1.ブラジルの航空会社、ゴール(GOL)
2.中国南方航空(ZNH)
3.日本の輸出株
4.垂直統合されておらず原料を他社から買い付けている食品株
5.ヴェラサン(VSE)=原料インプット・コストの低減

などが良いのではないでしょうか?。
[ 06:53 ] [ ブラジル株  ]
今日ザラ場中にスタンダード&プアーズがブラジルをトリプルBマイナス(BBB-)に格上げしました。

これを受けてボベスパは6%以上、ブラジル・レアルは2%以上急騰しています。

ラテンアメリカの国で投資適格のレーティングを受けるのはメキシコ、チリに次いでブラジルが3番目だと思います。

今日はこのニュースを受けてニューヨークのブラジルのADRが急騰しています。強いて言えば銀行株ガフィーザ(GFA)のような住宅関連株の方が値運びが軽かったです。それはペトロブラス(PBR)やCVRD(RIO)は既にファンディングの面で外国の企業と比べてなんらディスアドバンテージは無く、消費者やスモール・ビジネスや不動産こそが今回のアップグレードの最大の恩恵の享受者であることを考えると当然です。

今日のニュースで米国の投資家のエマージング・マーケットへの関心は再び高まると思います。目先はフォロー・スルーの買い物が集まる可能性も高いです。しかし、CVRDやペトロブラスに関しては今回のニュースを受けて確実に新値が抜けてゆけるかをしっかりと確認したいと思います。

(新値が抜けなかった場合はインド、中国、ロシアへ資金をシフトします。)
2008/04/30のBlog
昨日のニュースで恐縮ですがソーフー(ティッカー:SOHU)の第1四半期決算が発表されました。

3月期売上高:8480万ドル(コンセンサス6930万ドル)
3月期EPS:55セント(コンセンサス37セント)

ガイダンス

6月期売上高ガイダンス:9300~9600万ドル(コンセンサス7740万ドル)
6月期EPSガイダンス:72~75セント(コンセンサス44セント)

 * * *

昨日の同社の決算カンファレンス・コールではCEOのチャールス・ザンがエヴェレストから衛星電話で参加するという、少々、Over the topな演出でした。

(僕も長い間企業の決算カンファレンス・コールを聞いてきましたが、エヴェレストからのコールというのは初めてです。)

ただ、チャールス・ザンは別にエヴェレストに遊びに行っているわけではなくて、オリンピックの聖火ラリーがエヴェレストの山頂を目指すのをCEO直々に取材にゆくためです。

(言うまでも無くソーフーはオリンピックの公式スポンサーです。)

さて、決算のカンファレンス・コールですが、そのオリンピックが関係してくるブランド・アド部門は3320万ドルの売上でこれは前年同期比では+41%、前期比では+3%でした。

意外に伸びていないなと思いませんか?。

それはどうしてかというとソーフーは1年に大体2回のペースで広告掲載料金を改訂するのですが、前回の改訂(38%の値上げ)は10月で、それ以来、値上げしていないからです。

次の値上げはちょうどこの4月の半ばに実施されました。

そして「オリンピック特別料金」については鮨屋の「時価」よろしくオリンピックの直前に時期を見計らって値上げを計画しているのだそうです。

従って、今期の決算でのブランド・アド部門はアップサイドを全て温存した格好になっているのです。

それではどうしてぶっちぎりに良い決算になったか?というとそれは全てネトゲの方の貢献によります。ネトゲ部門の売上は4100万ドルで、これは去年の24倍(!)、前期比でも+71%です。主力ゲーム『TLBB』のエクステンション・パックが1月16日に発表されたのが業績に寄与しています。

その『TLBB』のARPUですが199人民元ということで前期の147人民元から増えました。

このARPUに関しては一部のウォール街のアナリストは「もう天井が見えている」という風に侮ってかかっていましたが、前期のガイダンスがsand baggingされていたことは間違いありません。

他社の同様なゲームのARPUから考えると、あと3倍くらいまでARPUが上がってもおかしくないので、『TLBB』は未だアップサイド余地を残していると思います。

ソーフーはゲーム・ポータルで『17173』というサイトを持っていますが、これはゲーム関連のポータルでは中国最大です。このサイトを運営する利点は今、どんなゲームが流行っているかに関してこのサイトでのユーザー・ビヘイビアから情報を得られる点です。また『17173』の広告収入そのものも好調です。

ブランド・アドのグロス・マージンは67%(フラット)、オンライン・ゲームのグロス・マージンは92%(前期88%、去年47%)です。全社営業マージンは40%(前期26%、去年20%)。

4月17日に新しい税制が発表されました。ソーフーでは一応、15%という税率をベースにガイダンスを算出しています。グランド・ファーザー・トリートメントがあるかどうか不明。(1Qでは25%の税制を当てはめて純利益を計算。)

DSOは37日で不変。(但しブランド・アドのDSOは悪化していると思います。)

オリンピックの後、第4四半期には広告収入はテイルオフと見られます。だから次の決算発表(7月?)はOKですけど、その次(10月)までには降りるべきでしょうね。

2008/04/29のBlog
明日でいよいよ北京五輪まであと100日を残すのみとなりました。

正直言えば僕はオリンピック後の事ばかり心配していたので、オリンピック前にこんなに相場が悪いとは思いませんでした。

でもまだあと100日あります。

この短い時間の間にだって、いろんな事が起こりうると思うんです。例えば昨日のソーフー(ティッカー:SOHU)の決算などを見てもまだまだ次の四半期にかけて収益がグッと伸びる、隠された成長機会がたっぷり温存されています

バフェットはペトロチャイナを利喰ったお金を中国市場へ殴りこみをかけるリグリー・マースにリサイクルしているし、、、。

それと今回のソーフーの決算でオンライン・ゲーム、『TLBB』のパワーが見せつけられた格好になりましたが、中国のネトゲの株は安すぎると思います。(ソーフーは機会があればどんどん買収も辞さないという意味のことをカンファレンス・コールで言ってました。)
2008/04/28のBlog
次回の『新興国リアルタイム・ネット勉強会』第9回は以下の通り開催されます:

開催日:5月7日(水曜日)
時間:夜8時から9時半
申し込み期間: 4月18日~4月30日まで
申し込み方法: リンクを参照してください


今回は以下の諸点に言及します:

1.テーマ研究「太陽光発電、エタノールのストーリーは死んだのか?」

→日本では環境関連ファンドの設定などが相変わらず高水準ですが、欧米の環境関連銘柄は曲がり角にさしかかっています。この不調をどう考えれば良いのか?。最近の各国の法制度の動向、食品価格高騰がエタノール生産に与える影響などについても言及しながらエコ関連株の未来について考えたいと思います。



2.BRICsのソフトランディング

→今回の定点観測ではインド、中国の経済がいよいよソフトランディングしてきているさまに関して特に詳細に解説します。

ウォーレン・バフェットがチョコレートのマースと組んでリグリー(ティッカー:WWY)を買収すると発表しています。

これは大事なディールです。


なぜならリグリーを買う理由は中国市場参入の橋頭堡にするという目論見だからです。
(日本の投資家には余り知られていないのですがリグリーは中国では抜きん出て成功している外国ブランドのひとつです。)

リグリーはもう20年も前から買収のターゲットとして折に触れて話題にのぼる企業でした。しかし大株主の持ち株構造その他の要因でこれまでなかなか買収が困難な銘柄で知られてきました。その「女王」であるリグリーが「折れる」理由は相手がバフェットであるからに他なりません。(バフェットはシーズ・キャンディーなども所有しており、この分野の造詣は深いです。)


『ダイヤモンド・ザイ・オンライン』に最新記事をアップしておきました。

今回の話題は「北京五輪を前に中国の広告業界はエンジン全開」というチョッと過激なタイトルにしました。

さて、その記事の中でも言及したのですけど、オリンピックの公式スポンサー、ソーフー(SOHU)がけさ決算を発表しています。「はっ」と息を呑む大幅なアップサイド・サプライズでした。(内容は今、確認中です)

2008/04/27のBlog
『ジョニー・ブンコ』という本がアメリカで話題になっています。
著者はビジネス書の世界ではチョッと有名なダニエル・ピンクです。

アマゾンのリンクを貼っておきますが、そこに2分間のプロモーション・ヴィデオがあるので見てください。大体、書いてある内容がわかると思います。

本の内容は:

優秀な学生が

親の親身なアドバイスを聞き入れて

良い大学に進み

大企業に就職したのに

なぜか満足できない、、、

「ひょっとして僕にアドバイスを呉れた全員がまちがっていたのだとすれば、、、?」


教訓その1

敷かれたレールなんて存在しない

→これをやっていれば安全だという発想からキャリアを選ぶのではなく(なぜなら安全で不変なものなど存在しないから)、自分の好きなこと、やりがいのあることを選べ。

教訓その2


自分の得意な学科や技能を伸ばすことを考え、弱点や成績の悪い学科をなんとか改善することを考えるな

→そうやって不得意科目を補正してもあなたはせいぜいmediocre(平凡)な会社員にしかなれない。スティーブ・ジョブス流に言えばinsanely great(メチャ凄い)人間にならないと成功できない

教訓その3

自分になにが出来るかを考えるな

→自分の才能で他人の役にどう立てるか?を考えること

教訓その4

才能も大事だか執念も大事だ

→世の中には才能ある人が溢れている。問題はモチベーションを維持し、絶え間なく努力できるかどうかだ。

教訓その5

進んで失敗してみろ

→大きな野望を持ち、大きな失敗をすること。失敗しても構わない!というふっきれがなければ大きな仕事はできない。

教訓その6

後続に伝統を残すこと

→ビジネスで或る程度成功した人間は老人になると「自分のやった業績は何か意味のあることだったのだろうか?」、「自分は社会に貢献しただろうか?」、「そもそもオレの社会人人生って、意味あったの?」、、、そういう疑問を抱くものだ。老人になってからそういう事を考えていたのでは遅すぎる!。若いうちにそういう疑問を自問し続け、世の中に貢献することを目標とすれば悔いの無い人生がおくれる。


 * * *

僕の解説

トーマス・フリードマンが『The World is Flat』で示したフラット化する世界の中でアメリカのビジネスマンたちは新しい競争に晒されています。具体的にはホワイトカラーの知識集約的な仕事がどんどんインドなどに流出してしまっている現象を挙げることが出来るでしょう。

そんな中でこれから社会人になるアメリカの若者たちはどう対抗してゆくのか?、その回答のひとつが本書の中にあると思います。これは僕が昔書いたEmotional Valueの創造という考え方にも相通じるものがあると思います。


2008/04/26のBlog
以前に書いた僕の今の相場観をもう一度再掲すると:

1.ドルは中期的にブル局面に入る
2.先進国の株の中ではアメリカ株が欧州株より選好される
3.商品価格は下落する
4.BRICsには強気(順番としてはインド、中国、ロシア、最後がブラジル)
5.とりわけオリンピック恩恵銘柄は今素直に買っておけばウハウハ儲かる→SOHU、EDU、HMIN、ZNHなどなど

と言う事になります。

週末の『バロンズ』を読んでいて上のような考え方がだんだんコンセンサス的な発想になっているという気がしました。(正確にはコンセンサスが僕の上の考えの方に歩み寄っているわけですけど。)

右の表紙絵にあるようにブル(強気派)は「そろそろマーケットに飛び込んでみようかな?」とプールに足を突っ込んでいる状況です。

『バロンズ』は「Big Money Poll」という企画で機関投資家に対するアンケートを定期的に実施しているのですけど、そのアンケート結果をかいつまんで言うと:

Q:マーケットに強気か?

とても強気:7%
強気:43%
中立:38%
弱気:12%
とても弱気;0%

Q:ドルは対ユーロで今後1年の間に?

上昇する:74%
下落する:24%

Q:コモディティーの価格は今後6ヶ月の間に?

上昇する:34%
下落する:66%

などという結果になっているそうです。

僕はこの「Big Money Poll」のアンケート結果が自分の相場観と余り近い場合は気をつけるようにしています。(「Big Money Poll」のトラックレコードは自分で検証したわけではないのですけど、たぶん、可もなく不可もなくという感じだと思います。)でも今の自分のマーケット観にはカムファタブルなので考えを変える気はありません。

それとランディー・フォーサイスが「カレント・イールド」のコラムで「One and done」という表現を使っていますけど、これはとても大事なイベントです。FEDの利下げサイクルの最後になるといつもこの「One and done」という単語が出始めるからです

これに対する僕の考えは以前に示しましたが今回のFOMCで:

1. 利下げなし = 市場はラリーする
2. 25bpの利下げ = 市場はラリーする
3. 50bpないしそれ以上の利下げ = 愚図愚図した展開に

というシナリオを持っています。