70年以上前に絶滅したとされるタスマニアタイガーのDNAがマウスの体内で「復活」した。豪メルボルン大や米テキサス大などのチームが米科学誌プロスワンに発表した。絶滅動物のDNAを、生きている動物の体内で機能させたのは世界初という。
タスマニアタイガーは肉食の有袋動物。研究チームは、メルボルンの博物館で100年間にわたってアルコール保存されていた標本からDNAの一部を取り出し、マウスの受精卵に入れた。その後、このDNAがマウスの軟骨細胞で働くのを確認した。AFP通信によると、研究チームは「絶滅動物そのものを復活させるものではない」という。(田中康晴)