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2008.05.12

丸井金猊展

谷中M類栖: 「いまあざやかに 丸井金猊展」にトラバ

今、一宮市博物館で行われている「いまあざやかに 丸井金猊展」のお知らせをいたします。

Kingei

この丸井金猊氏のお孫さんであるm-louisさんからチラシのたくさん入ったご丁寧な案内をいただいていたのですが、どう紹介させていただいたものか悩んでいるうちに、展覧会は始まってしまい、日程は半ばまで消化されてしまいました。(ちゃんと身の廻りには宣伝しときましたよ。効果のほどは知りませんが・・・)で、こりゃいかん、と思ってパソコンに向かっておりますが、やはり絵の話は難しい。

m-louisさんは、丸井金猊氏の絵がなかなか評価しにくい存在と思われているようなことをおっしゃっていましたが、ここで言いたいのは、そういうことではなしに、「編集長にとって絵画について語ること」が難しい、という話なのです。

編集長は「説明用の絵」はいくらでも描きますが、いわゆるファインアートとしての絵画は描いたことがないばかりか、美術館に行っても、なかなか「これはいいなあ」という絵がみつけられず、おそらく私には絵を観賞する能力がないんだろうと、最近はあきらめている次第。

キュビズムと印象派とスーパーリアリズムは苦手で、キースへリングは好ましいと思っています。ミュシャがもうすこし甘くなかったらかなり好きで、ロートレックは嫌いじゃない。ティファニーのステンドガラスはその技術には感動したけど、その絵が好きかと言われるとそうでもない。モンドリアンは嫌いじゃないけど、もっと美しいものがありそうな気がして物足りない。あ、ミッフィー(ブルーナでしたか・・)は好きです。

と書いたらなんとなく分かってきた。好みが「おこちゃま」系なんですね、きっと。絵画というよりはイラスト系好みなのかな・・・。

さて、丸井金猊氏は、阪急の小林一三氏の委嘱により、東宝劇場階段ホールの壁画(これは焼失しているそうです)を代表作とする画家だそうです。それほど高名な方ではないそうで、一宮博物館の学芸員さんも特別展として丸山金猊を取り上げることはなかなかの冒険でもあったと、m-louisさんから伺いました。

たいがい、この手の展覧会のチラシに載っている代表作な絵よりも美術館で出会った非代表作を気に入ってしまう編集長ではあるのですが、チラシ・ポスターに載っている「 壁畫に集ふ」は、かなり編集長好み(まあ、だから何だ?という話ではあるのですが・・・)。編集長ってば、絵画にこめられたメッセージみたいなものを受け取る能力はゼロですが、整っていて美しい絵は好きですね。(編集長は輪郭にきちんと線の入っている絵が好きなんだと思います。きっと。おこちゃまなのもので・・・。)

おそらく展覧会には行けないのが残念です。読者の皆さんで興味のある方はぜひ。

一宮市博物館特別展「いまあざやかに 丸井金猊展」
【会 期】2008(平成20)年4月26日(土)〜6月1日(日)
【時 間】午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
【休館日】4月28日(月)・30日(火)、5月7日(水)・12日(月)・19日(月)・26日(月)
【料 金】大人500円、高・大学生300円、小・中学生200円
【会 場】一宮市博物館 〒491-0922 愛知県一宮市大和町妙興寺2390
【最寄駅】名古屋より名鉄名古屋本線岐阜行きにて
     妙興寺駅下車南口より徒歩7分
【問合せ】0586-46-3215(一宮市博物館 http://www.icm-jp.com/ )

ところで、この一宮博物館、m-louisさんのブログに外観写真が掲載されています。この外観、一目で内井昭蔵氏の設計と感じたんだけど調べてみたらどうやら当たりみたい。内井さんの建築はすぐに分かるのだけれど、内井さんらしさってどんなところ?と聞かれるとすごく説明が難しい。凹凸のあるアイボリーグレーの壁面タイルと、緑青色の庇の仕上げ、象徴的に設けられた円形ブランによるシリンダー。ってとこですか?

建物を見てすぐに「あ、あの人の設計では?」と思われることが良いことなのか悪いことなのか分からないけれど、ある意味スタイルを持っている建築家には憧れる部分があります。

なんだ、結局建物の話かよ。(m-louisさんごめんなさい)


■追記(080513)
丸井金猊 - Kingei MARUI - Nihonga Painter -の「 壁畫に集ふ」にもトラバ
   「壁畫に集ふ」のした図なんかが載ってて興味深いです。

ついでに

丸井金猊 - Kingei MARUI - Nihonga Painter -の「いまあざやかに 丸井金猊展」にもトラバ

しときました。

2008 05 12 08:55 午後 [20社会面0(イベント告知)] | 記事

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さすがはあさみ新聞!扱いが大きいですね!
あいにく今回ライバル紙のあさ●新聞からの取材は今のところないんですが(ちなみに地元ではC日新聞のシェアが7〜8割なんだそうです)、情報が少ない中、これだけ書いていただき、感謝しております。

しかし、どっちのジャンルにも首だけ突っ込んだだけの立場からいえば、やはり「建築について語ること」よりも「絵画について語ること」の方が困難といえば困難でしょうね。その辺は建築「家」問題なんかとも絡むと思います。
ただ、祖父の残した作品に関しては、今回の展覧会・図録作成・講演と協力してきて、今まで見えてなかったところで見えてきたところも多くあるので、会期が終わって少し落ち着いたら kingei.org の方ででも書こうかと思ってます(谷中M類栖と両方にアップしても構わないのですが、谷中の方は「である」調、kingei.org は「ですます」調にしてしまったので、単なるコピ&ペ両エントリーが難しくなってしまいました。

あと、博物館はご推察の通り、世田谷美術館なども手掛けられている内井昭蔵氏です。当初、同市内の別の美術館でという話もあったのですが、祖父の作品にとってはある種象徴的ともいえるこちらの博物館の方が圧倒的に合ってるという感じでした。
ちなみに祖父の本名は金蔵で
内井昭蔵
丸井金蔵
と名前も「井」と「蔵」が同じなんですよ。
と書いてみてどっちも貯蔵(アーカイブ)イメージな字だなと思いました^^

投書者: m-louis (2008/05/13 0:26:26)

編集長さま、m-louisさま
御無沙汰しております。フランキーです。

m-louisさま>
御案内のお便りを頂戴したお礼もまだでごめんなさい。
チラシの絵にひかれて、次の日曜日に、明治村での「旧芝川邸洋館」の見学とあわせて
是非展覧会を拝見したいと思っていますです。

投書者: ドクターフランキー (2008/05/22 0:27:19)

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