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大阪ミュージアム構想が浮上 名所ライトアップ 橋下知事検討 (1/2ページ)
大阪府の橋下徹知事直轄の重要政策プロジェクトチーム(PT)が近代的建築物や古墳などの名所をライトアップして府内全域をひとつの博物館に見立て、にぎわい創出を図る「大阪ミュージアム構想」(仮)を検討していることが17日、分かった。御堂筋イルミネーション計画もこの一環で、100億円以上の出費となる可能性があるという。橋下知事は「大阪独特の“空気感”を出したい」と構想に強い意欲を示しているが、厳しい財政再建を進めるさなかでの提案とあって、反発も想定される。
橋下知事は今年1月の知事選で示したマニフェストで、冬季にイルミネーションイベントを実施することや「石畳と淡い街灯の街」をコンセプトにした景観づくりに取り組むことを表明していた。
就任後に立ち上げた重要政策PTには「水と光」をテーマにしたまちづくりの構想を具体的に検討することを指示。政策PTはすでに、大阪市内の御堂筋沿いと堂島川の左岸沿いを、今年の秋冬にイルミネーションで彩る「光る御堂筋」計画を府幹部に示している。
今回、浮上した「大阪ミュージアム構想」は、光る御堂筋計画に加え、大阪市中之島周辺の近代建築物▽江戸時代の街並みが残る富田林市の寺内町や岸和田市の岸和田城周辺▽世界文化遺産への登録を目指す百舌鳥・古市古墳群−など、府内の名所をライトアップする計画。
名所それぞれを一つの芸術作品として見立て、府全体を博物館として位置づけてPRする狙いがあるといい、6月上旬に示される重要政策PT案で詳細を明らかにする見通しだという。
経費面では、光る御堂筋計画だけでも10〜20億円の費用を見込んでいるため、ミュージアム構想全体の実現には、100億円単位の予算がかかることも想定。福祉、教育など住民の暮らしに直結した施策など約1100億円のカットを盛り込んだ財政再建試案が提示されているだけに、反発は必至とみられている。
光る御堂筋計画をめぐっては、今月8日に開かれた橋下知事と部長との意見交換会で、各部長から「今やることには反対」「いきなりイルミネーションをやっても府民の理解は得られない」と反対意見が続出していた。
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