2008年5月17日 19時20分更新
子どもたちをとりまくいじめの問題について考える講演会が宮崎市で開かれ、いじめが原因で自殺した福岡県の中学生の母親が、「いじめのない社会を作るため、子どもが何に苦しんでいるのかを知り、家庭・学校・地域で問題を共有することが大切です」と訴えました。
この講演会は、子どもの権利保護に取り組んでいる市民グループが開いたもので、会場の「宮崎市民プラザ」には、40人あまりが集まりました。
講師として、おととし10月、いじめが原因で中学2年生で自殺した福岡県筑前町の森啓祐君の母親の美加さん(37)が招かれました。
美加さんは、「息子を励ましたことで逆に追い詰めてしまい、たった1人であの世に行かなければならないような苦しみを背負わせてしまったことを悔いています」と心情を話しました。
そのうえで、「今振り返ると、息子は話を聞いて受け止めてほしかったんだと思います。いじめのない社会を作るために子どもたちの1つ1つの言葉を受け止めて寄り添い、子どもが何に苦しんでいるのかを知り、家庭や学校・地域で情報や問題を共有するとが大切だと思います」と訴えました。