2008年5月17日 19時34分更新
おととし、いじめを苦に自殺した福岡県筑前町の中学生の母親が、宮崎市で開かれた講演会で「いじめのない社会を作るため、子どもが何に苦しんでいるのかを知り、家庭・学校・地域で問題を共有することが大切です」と訴えました。
講演会は、子どもの権利保護に取り組んでいる市民グループが開きました。
講師に、おととし10月、いじめを苦に自殺した福岡県筑前町の中学2年生、森啓祐君の母親の美加さん(37)が招かれました。
講演のなかで森さんは、「息子を励ましたことで逆に追い詰めてしまい、たった1人であの世に行かなければならないような苦しみを背負わせてしまったことを悔いています」と心情を述べました。
そのうえで、「今振り返ると、息子は話を聞いて受け止めてほしかったんだと思います。
いじめの無い社会を作るために子どもたちの1つ1つの言葉を受け止めて寄り添い、子どもが何に苦しんでいるのかを知り、家庭や学校・地域で情報や問題を共有することが大切だと思います」と訴えました。