フランス・カンヌ(AP) 映画「華氏911」で2004年のカンヌ国際映画祭特別賞を受賞したマイケル・ムーア監督は、同作品の続編を企画中だ。続編に共同出資するパラマウント・バンテージ社の関係者が14日、当地で語った。
「華氏911」は米同時多発テロを切り口にブッシュ政権を痛烈に批判し、米国内の興行収入はドキュメンタリー作品として唯一1億ドルの大台を突破した。続編は同時テロ後の国際社会における米国の地位を、長期にわたってあらためて検証する。タイトルは未定。
関係者は「この作品が誰かを叩いているとは思っていない。米国が今、国際社会のどこにいるのかを見つめている。問題なのは戦争ではなく、われわれの居場所や役割だ」と語った。
続編は、米国内でパラマウント・バンテージ、海外でオーバーチュア・フィルムズがそれぞれ配給を担当。オーバーチュア社はもう1つの共同出資者になっている。パラマウント社は14日に開幕した今年のカンヌ映画祭の見本市で、海外市場への売り込みを図る。