10日、中国農業部の主導により、海外に中国人のための食糧生産基地を作る計画が進められている。農業部は現在、ブラジルとの間で大豆生産地の購入に関する協議を行っているという。写真は中国の農家。

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ブラジルに中国人の食糧生産基地を計画―中国
2008年5月10日、金融時報によれば、中国農業部が国内の食糧供給を安定させることを目的に、国内企業が海外で農地をリースまたは購入して食糧生産することを奨励しており、アフリカや中南米を中国人の海外食糧生産基地にしようとしていると、英紙「フィナンシャル・タイムズ」が報じた。

中国政府関係者もこの報道の事実を認めている。報道によれば、農業部は現在、海外における農地購入計画を推進しており、特にアフリカと南米での農地購入を政府の重要施策として行っている。主に栽培されるのは大豆、バナナ、野菜、食用油の原料となる穀物。農業部は現在、ブラジルとの間で大豆生産地の購入に関する協議を行っているという。

中国政府関係者は、海外での食糧生産は、中国の食糧確保に有益なだけでなく、現地住民の収入にもつながるとして、「一挙両得」だとしているが、国際世論に配慮して、中国の海外投資の重点は金融、石油、製造業資産に置かれ、農業部門の海外投資は、現時点では小規模なプロジェクトとなっている。90年代中頃から、中国はキューバやラオスなどで土地のリースを計画。数年前にはフィリピンとの間で大規模な穀物栽培用地のリースに関する協議も行われていたが、フィリピン国内での反発により、計画は見送られた。

専門家の間からは計画の実効性に疑問の声が上がっているほか、WTOの自由貿易協定に反するのではないかという指摘も出ている。(翻訳・編集/岡田)
2008-05-12 20:46:43 配信

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