5月15日は、イスラエルの建国によってパレスチナ人が故郷を追われ、難民になってからちょうど60年です。4世代に渡って難民が暮らすパレスチナ自治区ガザを取材しました。
故郷を追われて今年で60年。私の後ろではガザの難民の子どもたちが故郷に帰りたいとデモ行進をしています。
1948年、今からちょうど60年前の5月15日は、多くのパレスチナ人が故郷を追われた日。大破局を意味する「ナクバ」と呼ばれています。前日にイスラエルが建国を宣言。第1次中東戦争が始まったからです。
ガザに多くある難民キャンプの1つで、当時10代だった老夫婦に出会いました。
「もう60年ですよ、難民になって。今の生活とはすべてが違って、60年前は自分の土地、自分の農場すべてがありました。故郷を忘れることはできない・・・」(パレスチナ難民、サアドさん)
夫婦は兄弟や親と共にガザに逃げてきたと言います。
「私は財産も何もいらない。ただ自分の土地に帰りたいだけなんです。なぜイスラエル人は私たちの土地に住んでいるんだ・・・。帰りたい」(パレスチナ難民、ファラジさん)
イスラエルとの戦闘が続くガザ。ガザの他、中東各地に難民が散らばる中、パレスチナ難民は今、4世代目を迎えています。(15日08:37)