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「鶴」「亀」「尻」…常用漢字の追加候補 220字公表

2008年05月12日21時09分

 四半世紀ぶりの常用漢字表の見直しに取り組んでいる文化審議会国語分科会の漢字小委員会が12日、常用漢字に新たに加える可能性がある候補の素案として220字を公表した。これをたたき台として議論を重ね、10年に新常用漢字表(仮称)の制定をめざす。

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 漢字小委員会は、書籍や新聞などで使われている漢字の頻度調査をもとに、上位の字を選び出し、この中から新常用漢字表に採用する字を絞り込む作業を続けている。

 220字には、動物名では虎、亀、鶴、鷹(たか)など、身体の名称では尻、膝(ひざ)、股、眉などが含まれている。鬱(うつ)のように書くのは難しい漢字もあるが、これらは「情報機器を利用して書ければよい漢字」として位置づけられる可能性もある。

 一方、銑、錘、勺、斤、匁、脹(ちょう)の6字はほとんど使われていないことなどから、常用漢字からはずす方向で検討するとしている。

 常用漢字表は、法令や公用文書、新聞、雑誌、放送など一般の社会生活で、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安として、81年に定められ、1945字からなる。当時は手書きを前提とする漢字表だったが、その後四半世紀の間に、パソコンや携帯電話が普及して、漢字をめぐる環境は激変した。(編集委員・白石明彦)

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