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橋下さん、障害者の声聞いてや 3千人が府庁包囲

2008年05月13日12時41分

 大阪府の橋下徹知事が進める1100億円の財政再建案をめぐり、障害者やその家族ら約3千人が13日、府庁を取り囲んだ。再建案は重度障害者の医療費助成や、バリアフリー化を進める住宅改造助成などの廃止・縮減を打ち出しており、「このままでは生活ができなくなる」と訴えた。

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大阪府の財政再建案に、「生活できない」と訴える障害者とその家族たち=13日午前、大阪市中央区、伊藤恵里奈撮影

 府庁を取り囲んだのは、19の障害者団体などでつくる「知事に届けよう! 障害者や家族の想(おも)い・大阪ネットワーク」。人垣は大阪市中央区の府庁の周囲数百メートルにわたり、車いすの人も多く参加。「御堂筋のライトアップよりも障害者の暮らしが明るくなるように」「障害のある子どもたちの笑顔を奪わないで」などと書かれたプラカードを持ち、「障害者の声を聞いて」「補助を削らないで」との声を一帯に響かせた。

 府の改革プロジェクトチームが4月に出した削減案では、障害者が少人数で共同生活するグループホームの支援事業や就労支援事業なども廃止・削減の対象になっている。同ネットワークはこの日府庁を訪れ、橋下知事あてに「最低限のセーフティーネットとして存続してほしい」とする緊急要望書を提出。午後からは府議会各会派にも要請して回る予定だ。

 参加団体の一つ「障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議」の古田朋也事務局長(46)は「障害者の生活基盤が奪われる切実な問題だ」と話している。

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