現在位置:asahi.com>社会>その他・話題> 記事

鳥人間コンテスト、あの日大不出場 TV局の条件のめず

2008年05月13日11時21分

 30年以上続く民放人気番組「鳥人間コンテスト選手権大会」の今夏の大会に、何度も優勝している日本大チームが参加せず、常連の早稲田大チームが希望と違う部門に出ることになった。応募締め切り後、主催者が急に新たな条件を出したことが理由だ。大会は開かれるが、学生側からは不満が聞かれる。

 大会は32回目。読売テレビが主催し日本テレビ系列で放映される。琵琶湖を舞台に人力飛行機で、飛距離や決まった距離を飛ぶ時間をそれぞれ競う部門と、滑空機の計3部門ある。大会事務局や関係者によると、3月以降に書類選考があり、航空の専門家が安全性と性能、斬新さを審査。読売テレビが最終的に選ぶ。

 飛距離で歴代最高の約34.6キロの記録を持ち、2回目から毎年のように参加する日本大学理工学部航空研究会は、今年も飛距離部門で申し込んだが、4月にあった書類審査に合格しなかった。

 大会事務局は、日大側に様々な条件を出したが、受けてもらえなかったと説明。「日大の機体が悪いわけではない」とも話す。航空研究会の安部建一顧問は「結果的に出場できなかった。来年も飛距離部門の出場を目指す」とコメントした。

 飛距離部門に応募した早稲田大チームには4月末、時間部門で合格したと通知があった。事前に変更の打診はなかった。事務局に尋ねると、時間部門に出るより選択肢はないと説明された。より長距離を飛べる機体作りに昨夏から取り組んでおり、対応を学生同士で話し合ったが、活動実績を示すことが大切だと、妥協する形で参加を決めた。

 チーム代表の岩間大輝さん(21)は「1年かけて準備している。主催者からもう少し早い段階で打診があれば、対応しやすいのに」と話す。

 大会事務局は「飛距離部門と、06年に出来た時間部門の両方を盛り上げたいというのが方針だ。番組なのでチーム背景や応援内容といった点も配慮する」と説明している。

PR情報

このページのトップに戻る