パレスチナ自治区ガザ周辺では、イスラム原理主義組織「ハマス」とイスラエル軍との間で激しい戦闘が続いています。砲撃にさらされる南部の町を取材しました。
ガザからのロケット攻撃が着弾した現場です。この日だけでかなりの数のロケットがガザからこの町に着弾したということですが、非常に緊迫した状況が続いています。
イスラエル南部、シュデロット。ハマスの支配するガザからわずか数キロしか離れていないこの町は、日々こうした緊張に包まれています。イスラエルを敵視するハマスが発射するロケットが数多く着弾しているからです。
「家に帰ったら煙が見えたんだ。だからここに来たんだ」(現場付近の住民)
「私の家も数か月前にロケット弾が着弾したんだ」(現場付近の住民)
町の警察署には、ハマスなどガザの武装勢力が発射したおびただしい数のロケットが保管されていました。着弾したロケットの数は、ここ数年で実に7000発以上に及ぶといいます。
この日の前日にも近くの村では、民家にロケットが着弾。イスラエル人の男性1人が死亡したのです。
「彼から1メートルのところに着弾したの。双方の被害者の苦しみをとめて」(夫を亡くした女性)
身を防ぐシェルターがいたる所にあるこの町、人口2万人のうち既におよそ7000人が避難したといいます。イスラエル、ハマスとの終わりの見えない戦いが続く中で、この町の人々は恐怖に怯え続けています。(12日09:50)