ログイン
IDでもっと便利に[ 新規取得 ]

ジャンル
サブジャンル

海外 パブリックニュース

ミャンマーに義援金を送りませんか?

5月11日19時30分配信 オーマイニュース


 国連の発表(8日)によると、5月2日〜3日にかけてミャンマーを直撃したサイクロン「ナルギス」によって、「深刻な影響」を受けた被災者は推定150 万人に達しているという。また、6日夜の国営放送を通じた軍政の発表によると、死者の数は2万人超。最終的には10万人を超えると見られているそうだ。

 そのような状況下、ミャンマー政府は、復旧のための自助努力を行っており、現段階では外国の救援組織を受け入れない姿勢を貫いている。そのため、軍政はミャンマーへの支援を申し出ている米国を拒み、また、救援活動を申し出ている国際救援機関や非政府組織(NGO)は、ビザを手に入れられないため、入国できないという状況だ。

 反面、医療物資や衣服などのいわゆる救援物資と義援金は積極的に受け入れる。端的な言い方をすれば、それら物資や義援金をどのように使うかは軍政次第ということになる。

 このような姿勢を貫く理由を同国のニャン・ウィン外相は「物資を被災地に遅滞なく届けることを優先しているため」としているが、実際問題、被災地では、食糧や水が不足しており、また、衛生面での不安も少なくない。医師団はじめ、緊急の人道支援活動は急務だろう。

 9日付の毎日新聞一面に、ミャンマー南西部最大の被災地への潜入ルポが掲載されている。そこには、以下のような被災者たちの声が並べられていた。

 「持ち物は今着ている服だけだ。食べ物も、生きるのにやっとの量しかない」

 「こんなにみじめな状況でも、誰も手を差し伸べてくれない。軍政当局者は、自分たちが潤うことしか考えていない」

 食糧不足が深刻化するにともない、現地では、当局が援助物資を横流ししているのでは、といううわさも流れ始めているそうだ。

■今も苦しむ被災者のために

 そういった背景から、ネット上では、「どうせ、軍政に持っていかれるのであれば、義援金や物資など送っても無駄だ」などの声が上がっている。

 しかし、記者はそうは思わない。現地の事情はどうあれ、送らないよりは送ったほうが断然いいからだ。

 10代のころからの持論だが、たとえ、自己満足、つまり自分のためであっても、結果的に誰かが助かることにつながる行為をしているのであれば、それは十分立派なことと言っていいと思うのだ。

 ボランティア活動においても、就職に有利になるからなどといった自己アピールを目的に、ビジネスの手段として、あるいは、一時的な出来心で、というきっかけで行っている人たちは決して少なくないだろう。本来であれば、「助けたい」という思いを抱き、それが可能な立場にある人がボランティア活動に邁進(まいしん)すべきなのかもしれない。それだけに自分のために、ボランティアをするという行為に心情的には、納得がいかない。

 しかし、たとえ、「助けたい」という思いがまったくなかったとしても、その人の行動によって笑顔になる人が結果的に1人でも増加するのであれば、それはそれでいいと思うのだ。

 話を戻そう。ミャンマーに物資や支援金を送ることで、軍政が潤うことになるのであれば、たしかにその点は納得がいかない。だからといって、「送らないほうがいい」という意見はありえないだろう。本来であれば、救援組織が直接支援活動を行うことを条件に物資を援助すべきなのだろうが、それが現状、許されていない以上、私たちにできることは、仮に届くのが一部であっても、被災者のために物資を、義援金を送ることしかないのだ。

 なお、9日付の毎日新聞によると、ニャン・ウィン外相は、人道的支援の受け入れに前向きな姿勢を示しているとのこと。今も苦しむ被災地の方々のために、早い決断を望みたい。

(記者:馬場 一哉)

【関連記事】
馬場 一哉さんの他の記事を読む
【関連キーワード】
ミャンマー

最終更新:5月11日20時3分

この記事は、市民記者メディアに登録された方々が書いたものです。

パブリックニュースとは?パブリックニュースとは?

  • ソーシャルブックマークへ投稿 0
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • みんトピに投稿
  • はてなブックマークに追加
  • newsingに投稿
  • Buzzurlにブックマーク
  • livedoorクリップに投稿
  • Choixにブックマーク
  • イザ!ブックマーク
ソーシャルブックマークとは

Yahoo!ニュース関連記事

主なニュースサイトで ミャンマー大型サイクロン被害 の記事を読む
みんなの感想 この話題についてみんながどう感じたかわかります。


提供RSS