早稲田の坂野教授が大学院の入試問題作成者をもらしたという罪状で、一ヶ月の停職処分になりそうです。
なんで、このニュースが、このブログのネタになっているかといいますと、坂野氏は消費者金融学会で中心的に活動をしている「上限金利問題」では有名な研究者なんです。私も彼の書いたものを読んだことがありますが、阿法屋の感情的なものと違って、かなりしっかりして説得力があります。
それにしてもつまらないことで懲戒になったものです。なんか足を引っ張られたのかもしれないですね。そうでなければ3年も前の、田舎の赤信号を守らなかったというのと同じ程度の罪で、懲戒になるとは思えないです。大学院の入試ですが、作成者がわかったくらいではたいして有利にはならないと思いますよ。みんな行き当たりばったりで問題を作ってますから。大学の教員にとって入試問題作成なんか片手間のやっつけ仕事なんです。
それにしても、停職処分って、まあうらやましいとまではいいませんが、ちょっとずるいな〜と・・・・わたくしも休めるものなら休みたい。日本の大学は夏休みが短すぎるので研究がしにくいんです。欧米は5月に卒業でそのあと、3ヶ月はお休み。日本は実質1ヶ月ちょっとしかありません。この差は本当に大きいです。研究で彼らに勝てるわけないですよ。というわけで毎年この時期になると登校拒否のうつ状態になります。
ちなみに、日本の大学は(教員の)休みは短いけれどさりとて授業時間が長いわけではありません。何に時間を使っているかというと入試。教育でも研究でもなく、選抜に時間を使ってるんです。非生産的。馬鹿みたいです。
それというもの文科省がいちいちうるさいから(この役所要らない)。事務方も入試だとおもいっきり張り切って、絶対の縛りをかけてきます(事務方のボスはしばしば文部科学省からの天下り)。授業は簡単に休講にできるくせに、入試にかんしてはうるさいうるさい。これおかしくないですか?大学で重要なのは大学の教育のはずで入試ではありません。
そもそも大学が入試で儲けるというビジネスモデルがまずい。アメリカの入試なんかほとんどの大学でタダです。場所によっては切手代程度(20ドルくらい)をとられることもありますが、ほとんどはタダ。その分授業料が高いですが、これが当たり前ではないかと思うのです。大学の主な仕事は入試問題の作成ではなく、教育ですから。本業の教育で稼がなければならない。だからこそ教育に力が入れられるのです。そういう構造にならないといけません。
話がだ〜いぶ横道にそれましたが、この事件?で小口金融の研究が停滞しないことを祈ってます。それとこんなつまらない、入試のいざこざで研究者の足を引っ張るのはいかがなものかと思っています。
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