2008年4月30日
7年前、すべての女性に乳がんを自分の問題として意識してもらうため、また検診すべき年齢になったら検診への一歩を踏み出してもらうためには、まず多くの方に関心をもっていただくことが必要だと考えフェスティバルをスタートさせました。
スタートさせたことで、多数の媒体、自治体や企業なども乳がんに注目するようになり、情報を発信し始め、その結果、乳がんに関する知識を持ち、検診による早期発見の大切さを知る女性の数は、飛躍的に増えていきました。
このようにピンクリボンフェスティバルは「乳がんの早期発見・早期診断・早期治療の大切さを伝える」ことを目的とした活動ですが、もちろん各種イベントには患者さんにも多数、ご参加いただいております。
ウオークイベントには、「毎年、楽しみにしていますよ」「1年の行事にしていますよ」と声をかけてくださる患者さんもおられ、イベント自体を励みにしてくださっています。また、シンポジウムでは多数の患者さんの要望を反映して、「体験者の部」や体験者の方のための基調講演を設けるなどしてきました。
先日、ブログにコメントをいただいた方から電話を頂きました。
自分の思いや疑問に思われていることを伺い、返答させていただきましたが、様々な会話の中で、とても印象に残るものがありました。
「例えば、私は糖尿病の患者ではないから、糖尿病の辛さはわからない。乳がんも乳がん患者にしかその痛みはわからない。それはわかっている。でも、ピンクリボンの人たちにはわかってもらいたい!と思っているんです。」という言葉です。
確かに、私たちは、患者ではないので「患者さんの痛み」を100%理解することは出来ません。ですが、この活動を通じて乳がん患者の友人が増え、多数のご意見を伺うことで、患者さんの気持ちを汲み取っていきたいという気持ちは、年々増しています。
ピンクリボンフェスティバルに参加していただいている企業やその担当者の思いも私たちと同じだと思います。
各企業は、1社ごとに啓発活動するより複数でやったほうが効果的ということで協賛してくださっていますが、同時に、企業単独でもそれぞれの持ち味を活かして出来ることを考え活動しています。店舗がたくさんある企業は店舗を使った活動、社員が多い企業は社員を使った活動、商品展開が出来れば商品からというようにです。また、社員の啓発活動にも力をいれはじめ、社員が乳がん検診を受けやすくするための制度を整える企業も出てきています。
各社の担当者はピンクリボン活動をするために社内を調整し、説得し、努力しています。それは、担当者一人一人が早期発見の大切さを伝えたいという強い思いがあるからだと思います。
このブログは、乳がんについて少しでも多くの方に関心を持っていただきたいという目的で2005年から私たちのピンクリボン活動の内容などをつづってきました。
ブログを通じてたくさんの御意見をいただくことができました。また、書き込まれたご意見をもとにフェスティバルのイベント内容を反省し、軌道修正するということもできました。
丸2年以上が経ち、ブログの目的は達成されたと思います。
つきましては5月7日をもって閉じさせていただくことになりました。
長い間、お付き合いいただき、また多くの貴重なコメントをいただきありがとうございました。
私たちのピンクリボン活動は今後も力を入れて続けていきますが、フェスティバル開始から6年がたちピンクリボンの認知度が飛躍的に高まった現在、「まず知ってもらう」という段階から「より検診率をあげる」という段階へ進めるべきではないかと考えています。また、そのためにイベント内容や事務局のあり方なども見直すべき時期にきているのではないかと考え始めています。
是非、今後とも皆様からご意見やアドバイスなどを頂き、私たちの今後のピンクリボン活動に生かしていきたいと思っております。
ご意見いただける場合には、朝日新聞社事業本部内 ピンクリボンフェスティバル事務局までご連絡ください。
最後になりますが、乳がんで亡くなる方を少しでも減らしていくために、今後ともご支援・ご協力いただきますようお願い申し上げます。
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