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【社会】

「パンダいなくても」 石原都知事、国の動きに水差す

2008年5月3日 朝刊

 石原慎太郎東京都知事は2日の定例記者会見で、パンダのリンリンが死んだ東京・上野動物園への新たなパンダ導入について「(入場者増の)費用対効果を換算して考えればいい」とした上で「何もパンダさまさまで、ご神体じゃあねえんだから、いてもいなくてもいいんじゃないか」と、消極的な考えを示した。

 また石原知事はリンリンが先月30日に死んだことについて「生きているのは必ず死ぬんだから。みんなが大泣きして悲しむ問題じゃない」とも述べた。

 リンリンは国内で唯一、日本に所有権があるパンダだった。以前から都は、中国からの新たなパンダのペア提供について外務省に相談。政府も中国側に要請を行っており、今月の日中首脳会談での合意が期待されている。

 中国は昨今、パンダを無償で贈らず、共同繁殖の研究目的で貸して、野生動物保護事業への支援金名目で対価を受け取っており、上野動物園に来るとしても、この形を取る可能性が高い。神戸市の王子動物園は、ペアを年間100万ドル(約1億円)で借り受けている。

 

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