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自衛隊基地内に格安ゴルフ場 「公私混同」民主追及へ

2008年05月03日15時57分

 全国の自衛隊の基地や駐屯地計11カ所にゴルフ施設があり、隊員やOBが無料か格安で利用してきたことが、防衛省の資料でわかった。資料を請求した民主党は、国会などで「公私混同ぶり」を追及する構え。防衛省は「国民の目線で適正か精査し、対応する検討を始めた」としている。

 資料によると、ゴルフ施設は陸上自衛隊が木更津駐屯地(千葉県)に1カ所、海上自衛隊が硫黄島航空基地(東京都)などに2カ所、航空自衛隊が岐阜基地(岐阜県)、芦屋基地(福岡県)などに8カ所。最も広いのは木更津駐屯地内の施設で、23万平方メートルの広大な敷地に9ホールが設けられている。これを含めた10カ所が3から11ホールのゴルフ場で、もう1カ所がアプローチ練習場だ。

 プレーできるのは、隊員の勤務時間外としているが、料金は9カ所で無料、残り2カ所で千〜3千円と格安だ。空自の岐阜基地(岐阜県)では家族も利用できる。施設の維持管理費は、主に隊員らでつくる「同好会」が月千〜3千円の会費で負担。管理者は国有財産法上、国から許可を受けねばならないが、防衛省は民主党に「自衛隊の福利厚生活動とみなせるので必要ない」と回答している。

 民主党は、守屋武昌前防衛事務次官(収賄罪などで公判中)が隊員倫理規程に反するゴルフ接待を業者から受けた経緯もあることから問題視している。浅尾慶一郎「次の内閣」防衛相は「国民の目は厳しい。基地内にゴルフ施設がある必要性は全く認められない。直ちに全廃すべきだ」と求めている。

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