日本が常任理事国入り2段階戦略 韓国は阻止に全力
韓日間の外交戦が日本の国連安保理常任理事国入りをめぐり、米ニューヨークの国連本部で鋭く対立している。
◆韓国の阻止戦略
韓国は安保理常任理事国増設をめぐる中堅国家の会である「意志を共有するグループ(Like-Minded Group)」の力を集め、日本が積極的に進めている安保理常任理事国入り阻止に乗り出している。
「意志を共有する会」(旧コーヒークラブ)」は国連のアナン事務総長が提示した安保理拡大再編案のうち、常任理事国を増やさないモデルを支持しながら、安保理拡大再編は、国連加盟国が合意した上で進めるべきという立場だ。韓国とイタリア、アルゼンチン、パキスタンなどが参加する「意志を共有する会」は、今月11日現在まで立場を決めていない国家の政府高官を招いて非公式の会合を開く。
◆日本の常任理事国入り戦略
日本はドイツ、ブラジル、インドなど常任理事国入りを目指す「G4」の国々と力を合わせて国連加盟国を説得している。「G4」各国は先月31日、ニューヨーク・マンハッタンのミレニアムホテルで国連加盟国の外交官らを招き、自国の立場を説明する行事を開いた。
日本は6月頃、新規安保理常任理事国の国家名は明示しないまま、安保理常任理事国数を6か国増やし、地域別の議席数(アジア2つ、アフリカ2つ、米州1つ、欧州1つ)だけを定めた決議案を国連総会に提出し、先に可決させるという戦略だ。その後、国連総会で投票を行い、6か国を改めて選定する2段階プロセスで安保理常任理事国入りを目指している。
◆日本、常任理事国入り容易ではない
韓国政府は、日本が「意志を共有する会」の阻止攻勢を免れるとしても、数多くのハードルがあるものと見ている。まず米国は、日本の常任理事国入りだけを公式に支持し常任理事国数を6カ国に増やす案に否定的だ。ライス米国務長官は、先月中旬、国務省内で国連改革特別大使を任命し、安保理再編に向け検討作業に入った。中国も、性急な安保理拡大再編に否定的な立場を示している。
アフリカ陣営では2つの常任理事国議席をめぐり、南アフリカ共和国、ナイジェリア、エジプト、ケニアなどの国家が対立しているのも韓国にはプラスになる。国連総会で秘密投票によって安保理入りを目指す6か国が加盟国の3分の2の同意を得るのも容易ではない。韓国政府は日本がすべての関門をくぐり抜けても、米上院の常任理事国6か国増加案批准の手続きを通過できないと予想している。
◆楽観は禁物
とはいえ、韓国政府は安心していない。日本はすでに国際的にもっとも多くの支持を獲得している。日本が6月頃、国連総会で安保理決議案を可決させ、秘密投票によって3分の2以上の賛成票を得る場合、独自にでも常任理事国入りを推進する可能性を懸念している。
ニューヨーク=キム・ジェホ特派員 jaeho@chosun.com
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