「逆襲ウィークへ」
2008.4.29
 ベイスターズに3連勝し、25日から甲子園に乗り込みました。優勝候補のライバルでもあるタイガースに勝ち越し、一気に勢いをつけたいと思っていましたが、1勝2敗で負け越し。初戦に勝利し、2戦目も3戦目も先取点を奪っていただけに、悔いの残る試合となりました。

 2戦目の黒星は、上原で逆転負けです。今季の上原は調子が上がらず、前回の登板後、本人と話をしました。簡単に言うなら「次回の登板で悪かったら、少し考えよう。このまま投げていても、同じ結果になる。調子が上がってくればいいが、ダメなら一度、ファームでじっくり立て直した方がいいだろう」ということを告げ、本人も納得していました。残念ながら調子は上がらず、抹消することになりました。投球フォームを崩しているだけならいいのですが、精神的にも焦りを感じているようです。フィールディングや送りバントなど、投球以外の分野でも一流の上原ですが、一塁のベースカバーに遅れたり、送りバントも失敗しました。失敗はつきものであり、上原の失敗そのものにはそれほどのショックを感じていませんが、ワンプレー、ワンプレーに余裕がなく感じました。やはりしっかりと立て直さなければいけません。本来、夏場には調子を上げていくタイプです。もう一度、下半身を作り直しさえすれば、早い時期に復調してくれるはずです。

 3戦目の黒星は、クルーンに付きました。彼はジャイアンツのストッパーです。救援失敗について、クドクドいうつもりはありません。しかし、この試合に関して言えば、納得できない部分がありました。9回裏2死満塁、フルカウントから押し出し四球を与えて負けたのですが、最後にボールに判定された外角の真っ直ぐは、微妙なコースに決まりました。ボールに判定されたクルーンは激怒しました。バッテリーはもちろん、私もストライクだと感じました。ここであの球がストライクゾーンに決まったか、ボールゾーンに決まったかを論議しても始まりませんが、あの状況でのジャッジについて納得できません。はっきり言えば、微妙なコースであるならば、ストライクと判定しなければいけない球なのです。仮にストライクと判定されたとしましょう。打者の新井君は怒るかもしれません。しかし、フルカウントで微妙なコースに球がきた場合、打者はバットを振りにいくものです。三振した場合、ほとんどの解説者は「ボールかもしれませんが、打者は手を出さなければいけません」と答えたでしょう。球そのものも魂のこもった気迫ある球でした。逆球でもありません。クルーンからしてみれば、狙ったコースに狙ったまっすぐを投げたという感覚があったのでしょう。最後は暴言を吐き、退場を告げられました。抗議自体には反省すべき点もありました。しかし、ストライクの判定をしなければならない球です。仮に逆の立場で、ストライクと判定され、勝ち越すことができなかったとしても、文句は言いません。私なら、バッターに向かって、「今のは手が出なかったのか?でも何とか手を出さなきゃいけない球だぞ」と言っているはずです。あの球をボールと判定していては、野球界が駄目になります。

 エースと抑えのエースが逆転を許し、2連敗しました。それでも、試合内容そのものは、一時の状態ほど悪くありません。29日からのカープ3連戦から巻き返したいと思っていますし、その手応えも出てきました。ゴールデンウィークをジャイアンツの逆襲ウィークにしたいと思っています。
◆ 4 月
1 7 15 24 29
◆ 3 月
7 18 25
◆ 2 月
6 10 13 21 28
◆ 1 月
4 20
 
Copyright 2006 Eight Corporation Inc. All Rights Reserved.