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ソウル聖火リレー 脱北者ら抗議、けが人も

2008年04月27日22時48分

 【ソウル=箱田哲也】北京五輪の聖火は27日未明、日本から空路で韓国に運ばれ、同日午後からソウル市内約22キロを80人余りの走者らがつないでソウル市役所前広場でゴールした。チベット問題を訴えるグループに加え、北朝鮮から逃げてきた脱北者や支援団体などが各所で抗議行動を展開し、けが人が出た。

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ソウルのオリンピック公園付近で、警察当局ともみ合う中国人留学生たち=AP

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ソウルで27日、聖火リレーのスタート後、北京五輪を批判する看板を掲げて行進する脱北者とみられる人物=ロイター

 警察当局は聖火ランナーに伴走する100人以上の警察官のほか、白バイや自転車部隊を出動させた。沿道の両側を警察官が手をつないで封鎖するなど、計9千人以上で警戒にあたった。

 脱北者支援団体などは「中国は脱北者を強制送還している」と訴えた。韓国の聯合ニュースによると、スタート直後に支援団体と中国人留学生とみられるグループが衝突。カメラマンが額を切るけがをした。また、脱北者1人が聖火を持った走者に飛びかかろうとして警察に取り押さえられたほか、2人の脱北者が自分の体にガソリンをかけるなどして逮捕された。

 ゴール近くのホテルでは衝突を制止しようとした機動隊員が、デモ隊が振り回した鈍器に当たり負傷。警察はこの日、中国人1人と脱北者3人の身柄を拘束したという。

 聖火は27日夜に仁川空港から直行便で平壌に向かい、28日は平壌市内でリレーが実施される。

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