「司法のしゃべりすぎ」を書いた井上薫判事がピンチのようだ。
判決文の短さを理由にマイナス評価をつけられ、それが、再任の審査に影響を与えないとも限らなそうな書かれ方だ。↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051031-00000101-yom-soci&kz=soci
のししの掲示板でも紹介されているが、「司法のしゃべりすぎ」は名著である。これを読むと先の大阪高裁における「首相の靖国参拝」が“違憲”であるという“判断”がいかに不当なものかよく分かる。
高裁の判断は、一方で内閣の行為が仮に憲法違反だとしておいて、しかしそれによって国民の法的権利が侵害されることはないという破綻したものだった。「被害者なき犯罪」の認定。しかも勝訴側に上告の権利がない、「理由」の部分に、本論とは無関係な議論をのせるという卑怯な手口だ。結果と結果にいたる過程が整合しないのを非科学という。（もっとも私は個人的にはこんな判決は全然意味も力もないので心配ないと思っている。司法公務員（＝裁判官のおっちゃんたち）は日々しょ〜もない仕事を繰り返しているので、たまにはマスコミの注目を浴びたかった、ただそれだけのことだ。国民も政府も笑って無視すれば済むと思う）
ところで井上薫判事の判決文は短いものばかりではない。たとえば、�麋�のホームでも紹介されている、免責不許可の決定文（昭和63年神戸地裁）などはこの手のものにはない長さである。しかも判断と理由が首尾一貫した見事なものだ。理由には『必要充分』な長さというものがそれぞれあって、長ければいいというものではないはずだ。
聞かれたこと以外に余計なおしゃべりはしない。司法に限らず、ビジネス界でも当たり前のことだと思う。だがそういう当たり前の理屈が文系には分からないらしく、a法曹では井上判事の評判はあまりよろしくないようだ。
たとえば、この本について滝本だかいう人が的外れな批判をしている（http://sky.ap.teacup.com/applet/takitaro/20050506/archive）が、目的と結果がよければ手段はなんでもいいんだよみたいな民主主義の命ともいえる「手続き」を吹っ飛ばした乱暴な議論である（こんな人がまた弁護士だったりする）。目的で手段を正当化してはいけない。目的が正しいかどうかが自明ではないためである。そのために司法の世界では手続きを重要視しているのではないのか。
また、同じ内容の小論をたしか週刊新潮だかに投稿したという罪（←？）で訴えられたこともあったように記憶している（確か名誉毀損で。原告はどこだかの大学の先生。法学の専門誌ならともかく、一般の人が読む雑誌に投稿とはトンでもないというような訴えだったと思う）。
井上判事は法曹界にいるにしては賢すぎると前から不思議に思っていたが、この人a法学部の出身ではなかった。東大工学部かなんかで修士まで勤めた堂々の理系である。だから理論的なのであり、それゆえa法を敵に回すのかもしれない。
繰り返すが、判決は必要充分なのが一番であり、その最適水準を越えたほうがよいのだというような価値観には首をかしげる。判決文の短さを理由にマイナス評価をつけるのは、aホーのやっかみ、単なる嫌がらせという感じがして気が重い。法曹界って多分明治以来の垢が積もりに積もった伏魔殿だろうと思う。小泉首相のようなぶっこわすタイプの人に、是非司法公務員の大改革をしてほしいものだ。
判決文の短さを理由にマイナス評価をつけられ、それが、再任の審査に影響を与えないとも限らなそうな書かれ方だ。↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051031-00000101-yom-soci&kz=soci
のししの掲示板でも紹介されているが、「司法のしゃべりすぎ」は名著である。これを読むと先の大阪高裁における「首相の靖国参拝」が“違憲”であるという“判断”がいかに不当なものかよく分かる。
高裁の判断は、一方で内閣の行為が仮に憲法違反だとしておいて、しかしそれによって国民の法的権利が侵害されることはないという破綻したものだった。「被害者なき犯罪」の認定。しかも勝訴側に上告の権利がない、「理由」の部分に、本論とは無関係な議論をのせるという卑怯な手口だ。結果と結果にいたる過程が整合しないのを非科学という。（もっとも私は個人的にはこんな判決は全然意味も力もないので心配ないと思っている。司法公務員（＝裁判官のおっちゃんたち）は日々しょ〜もない仕事を繰り返しているので、たまにはマスコミの注目を浴びたかった、ただそれだけのことだ。国民も政府も笑って無視すれば済むと思う）
ところで井上薫判事の判決文は短いものばかりではない。たとえば、�麋�のホームでも紹介されている、免責不許可の決定文（昭和63年神戸地裁）などはこの手のものにはない長さである。しかも判断と理由が首尾一貫した見事なものだ。理由には『必要充分』な長さというものがそれぞれあって、長ければいいというものではないはずだ。
聞かれたこと以外に余計なおしゃべりはしない。司法に限らず、ビジネス界でも当たり前のことだと思う。だがそういう当たり前の理屈が文系には分からないらしく、a法曹では井上判事の評判はあまりよろしくないようだ。
たとえば、この本について滝本だかいう人が的外れな批判をしている（http://sky.ap.teacup.com/applet/takitaro/20050506/archive）が、目的と結果がよければ手段はなんでもいいんだよみたいな民主主義の命ともいえる「手続き」を吹っ飛ばした乱暴な議論である（こんな人がまた弁護士だったりする）。目的で手段を正当化してはいけない。目的が正しいかどうかが自明ではないためである。そのために司法の世界では手続きを重要視しているのではないのか。
また、同じ内容の小論をたしか週刊新潮だかに投稿したという罪（←？）で訴えられたこともあったように記憶している（確か名誉毀損で。原告はどこだかの大学の先生。法学の専門誌ならともかく、一般の人が読む雑誌に投稿とはトンでもないというような訴えだったと思う）。
井上判事は法曹界にいるにしては賢すぎると前から不思議に思っていたが、この人a法学部の出身ではなかった。東大工学部かなんかで修士まで勤めた堂々の理系である。だから理論的なのであり、それゆえa法を敵に回すのかもしれない。
繰り返すが、判決は必要充分なのが一番であり、その最適水準を越えたほうがよいのだというような価値観には首をかしげる。判決文の短さを理由にマイナス評価をつけるのは、aホーのやっかみ、単なる嫌がらせという感じがして気が重い。法曹界って多分明治以来の垢が積もりに積もった伏魔殿だろうと思う。小泉首相のようなぶっこわすタイプの人に、是非司法公務員の大改革をしてほしいものだ。