Print this Post Article Lists Back

牛肉不当表示の実態「輸入牛は国産、乳牛は肉牛」(中)

◆食堂でも積極的に肉の種類を表示すべき 

 牛肉流通の後進性が見られるのは卸売市場(精肉店)だけではない。小売市場の食堂も例外ではない。今年から、売り場面積300平方メートル(90坪)以上の牛焼肉店では原産地を表示することが義務付けられている。食品医薬品安全庁が今年4月、全国的に大型食堂620店を対象に表示に関する取り締まりを実施した結果、87店を摘発するに至ったと発表した。

 しかし、これは「氷山の一角」でしかないと指摘されている。広さ300平方メートル以上の大型牛焼肉店は、全国で4200店余りに過ぎない。全国の焼肉店4万4000店のうち10%にもならないというわけだ。つまり、残りの食堂のほとんどで原産地表示をしていないということになる。

 なお、原産地の区分をしていたとしても、食堂で韓牛2・3等級を1級以上と偽り販売していることについては、取り締まりすら行われていない。現在では、業者の良心に任せるしかないというわけだ。これには地方自治体が選挙を意識し、業者を刺激するような取り締まりを行っていなのにも問題がある。25日のソウル市民官合同点検取り締まりに参加した区庁は、ソウル25区のうちわずか半数ほどだった。

◆牛肉バブルを除去するには偽物退治から 

 韓牛協会の関係者は「偽牛肉の氾濫は結局、流通業者だけが利益を得て、韓牛農家・消費者たちだけが損をするという構造」と語った。産地で牛の価格を下げても牛肉の価格が下がらないのは、まさに誤った牛肉流通構造のせいだと指摘されている。

 韓牛自助金管理委員会(韓牛農家らが醵出した基金により営まれている委員会)のイム・ボンジェチーム長は「品質に伴う徹底した消費者販売が定着すれば、韓牛農家も高級化に精を出すようになり、消費者らはお財布事情によってさまざまな等級の牛肉を味えるようになる。そのためには、家電製品を購入するときのように、消費者らが肉についてもあれこれよく調べなければならない」と語った。

ホ・ギョンオプ記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
このページのトップに戻る