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牛肉不当表示の実態「輸入牛は国産、乳牛は肉牛」(上)

 「DNA調査の結果、精肉店15店が乳牛を韓牛と偽って販売していたことが分かりました。多くの肉流通業者らが輸入産を韓牛、韓牛2等級を1等級、1等級を1+(プラス)で販売しているということです」

 全国韓牛協会のパク・ソンビン次長は25日、ソウル市民官合同点検取り締まりに同行した記者らに対し、協会が自ら実施したDNA調査の資料を公表した。司法警察権のない韓牛協会流通監視団が全国の精肉店139店から集めた牛肉を、農林部傘下の畜産研究所に依頼して調査した結果だ。

 ソウル市の取り締まり班に同行取材した5時間の間に、消費者らは実際の価格よりはるかに高い金額を支払って韓牛を購入しているという事実が確認された。この実態は予想よりもはるかに深刻だ。まず、取り締まりを行った精肉店4店のうち2店は乳牛を韓牛と偽って販売していた。

 最初に訪ねた大型精肉店A店の肉陳列場。最も目に付く場所に陳列されていた肉の塊に、それぞれ「1等級韓牛」のラベルが付いていたのが目に入った。そこで取り締まり班が店主に肉流通業者から受けた取引内訳書と等級判定書の提示を求めた。しかし、資料に目を通したところ、1等級の韓牛を仕入れた記録はなかった。2等級の韓牛と肉牛(出産していない乳牛など)を主に仕入れていただけだ。店主キム某さんは「慣行通り1等級のラベルを貼っただけ。他も皆そうしている」と語った。これは、韓牛の流通現場における不法慣行がどれほど深刻なのかを示している。

 次に30メートル先の別の精肉店。ここには精肉店が必ず備えておくべき等級判定書と取引内訳書すらなかった。韓牛の等級も、国籍不明で「A等級」とだけ表示されていた。同店の店員は「韓牛1等級を売っている」と説明したが、これを証明するものは何1つないというわけだ。豚肉も同じ。冷凍室の豚肉の塊にはオランダ産のマークが付いていたが、売り場の前面には原産地は表示されていなかった。

 3軒目の精肉店は、1等級の韓牛に「1+」等級のラベルを貼って販売していた。しかし、取引内訳書を確認したところ、1等級の韓牛しか仕入れていないことが分かった。ここでは「ラベルを打ち出す機械が故障したため」と弁解していた。4軒目では原産地・牛肉の等級表示自体、行われていなかった。結果的に、取り締まりを行った半径100メートル以内の精肉店4店すべてにおいて、原産地や等級表示が正しく行われていなかったというわけだ。

ホ・ギョンオプ記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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