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「ボツリヌス症」か ツナ缶食べた一家に発病疑惑

 ボツリヌス(Botulinum)毒素によって発病する稀少種の食中毒であるボツリヌス症が疑われる患者が発生し、保健当局が疫学調査に乗り出した。

 ボツリヌス症は、呼吸困難と筋肉麻痺、頭痛、モノが二つに見える「複視」症状を引き起す食中毒で、病原菌であるボツリヌス毒素は致命的な殺傷力を持つ物質だ。

 京畿(キョンギ)道・安養(アニャン)市・東安(トンアン)区保健所は今月5日午後、儀旺(イワン)市の某大手スーパーの食品売り場で某社の業者用ツナ缶料理を食べたキム某(女・33)さんとキムさんの実家の母親(60)、姉(37)ら3人が頭痛や手足が麻痺するボツリヌス症状が見られた明らかにした。

 キムさんらは、今月5日と8日、2回に渡って安養市・東安区のH大学病院で治療を受けている。疾病管理本部は9日、キムさんらが食べたツナ缶を回収し、精密検査を行なう一方で、同日、同スーパーで、このツナ缶の販売中止措置を取った。

 疾病管理本部関係者は「ボツリヌス菌は、炭そ菌と共に生物兵器に使われる物質で、ひとまず生物テロ対応課で疫学調査を行なっているが、当初、症状を訴えたキムさんらの症状が軽い上、追加の患者が発生していない点からテロの可能性は低いと判断している」とし、「キムさんの検体と缶詰など、回収した食品の検査結果が出る18日頃、ボツリヌス症の発病かどうか最終的に判断できる」と述べている。

安養=チェ・ヒョンムク記者 seanch@chosun.com.

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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