政治の世界には不可解なことが多い。現内閣は「いじめの加害者を出席停止にしろ」とまで言っているのに、柳沢は口先の謝罪でOKという？？？
「安倍氏のご好意で続けることができる。その恩に報いる」と言ったらしい。これも結構な「失言」だ。まさに政治の私物化である。大臣は、総理恩に報いるのではなく、国民のために働く意欲がなければ話にならない。
もう皆が言っていることだが、柳沢には一国の大臣としての資質がない。失言は「たまたま不適切な言葉をつかっちゃった」という感じではなかった。謝って言い直したときほぼ同じ発言をしたのだから（機械→装置→産む役割）迷いはなかったといってよい。
謎なのはなぜ安倍氏が柳沢を罷免しないかだが、どうも柳沢は経済界から送り込まれたような感じ人材らしい。そういえば、御手洗も間髪いれずに柳沢擁護に動いていた。とりあえずキヤノンは売りである（っていうかいきなり下がってますねえ・・・（泣））。
さて、本日は柳沢の進退を占う（？）北九州と愛知の地方選がある。私は原則的には国と地方は異なると思っている。だが与党が「柳沢進退は、愛知、北九州次第」と言っている以上、ここで自民党候補を支持することは自動的に柳沢支持につながってしまう。私が有権者ならこれはできない。
ところで、柳沢問題は世代を映したなあと思う。多分40過えの中高年男のなかには、柳沢発言は「まあ褒められたものでもないけれど、大騒ぎをするほどではない」と思っている人が多いかと思う。だが、瀬尾の学生の世代になると、男の子も女の子も柳沢発言にあきれている子が多くなる。もっとも大学生というのは、いまでもまだややインテリなのでそこを反映している可能性もあるが。
柳沢発言とはちょっと離れるが、一般的に言って、フェミニズムに理解のある男性にはインテリというか「勝ち組」が多い。能力のある男性は、女性がどんどん進出してきても互角かそれ以上に勝負ができて、またそれを楽しむだけの余裕がある。だが“負け組”み男は女の風下に置かれて、またそれを当然と受け止める度量もない。職場からはじき出されたのは自分の能力がないからではなく、女が進出してきたからだと逆恨みして卑屈になっているケースさえある（こういう男は若くても柳沢支持である（笑））。そういう意味ではやっぱり結婚するならフェミニストの男を選んだほうがいい。フェミニストであることが重要なのではなく、それが彼の能力の高さを物語るのである（ちなみに私自身はフェミニストではない。女だから関係ないけど）。
実はそのことに気づいている働く女性は存外多い。年収一千万クラスの女性（私の世代で大卒で働き続けている女はほぼ全員がこれにあたる）はやっぱり、年収一千万を超える男性と結婚している。もちろんダンナが本当の意味でフェミニストかどうかはなんともいえないが、女性が仕事をもつことに理解があるのは確実だ。で、そういう男は自身もそれなりに年収が高い、という図式になっている。実際、社会調査の結果などを見ると最近は「妻が働く」というのは「家計を助ける（＝貧乏な夫）」という構図ではなく、働いている女性を妻にできる（＝能力の高い男）とい構図に変わってきているようだ。つまり、夫婦の世帯収入で2千万を大きく超える世帯がけっこう数ある一方で、“負け組”み同士の組み合わせもまた増えてきているというのである。
テーマ:政治・地方自治・選挙 - ジャンル:政治・経済
|