監査院「国宝1号を変更すべき」
現在、国宝1号に指定されているソウル崇礼門(スンレムン・現在の南大門(ナムデムン))を他の遺物に変えるべきだと監査院が指摘した。監査院は7日、文化財指定と管理の実態に対する監査に着手しながらこのように明らかにした。
監査院は「日帝は1938年の『朝鮮宝物令』で文化財を指定した際、南大門を宝物1号に、現在の東大門(現在の宝物1号)を宝物2号に指定したが、光復(独立)後も1962年にようやく国宝と宝物を指定した際、そのほとんどが日帝の宝物令にそのまま従って指定された」と明らかにした。
監査院は、予備調査と専門家諮問を経て「日帝の植民地史観に基づく決定であったため、歴史を立て直すという観点から国宝・宝物を改めて指定し直さなければならない」と結論を下した。監査院の高位関係者は、「南大門は、世界文化遺産に指定されているわけでもなく、一部の城郭だけが残っており、道路のまん中にあるため観光も不可能で、国を象徴する国宝1号としては適切ではない」と述べた。
また監査院は、朝鮮王朝の玉璽(オクセ・王の印鑑)など、国宝、宝物クラスの文化財が散在しているにもかかわらず、文化財として指定されていないなど、文化財指定・管理がきちんと行なわれていないと明らかにした。
およそ2000点の宮廷遺物に対する監査院の予備調査の結果、朝鮮王朝の玉璽のうち、外交関係などに使われた国権の象徴である国璽は、記録上13個があるとされるが、現在1つも残っていない。皇太子の冊封(公式認定)など儀式に使う玉璽である御宝は、いくつが使われたかという記録さえ定かでないまま、およそ300個が残っている。
御宝のうち1つは、市場に流通しており、2つは海外で取り引きされた記録が確認された。なかでも記録上、米軍政下でマッカーサー元帥が日本から取り戻して韓国に返した6つの玉璽は所在がわからない状態だ。
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