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「ネットに悪口書かれた」 中学生、バットで殴られ重体

2008年04月23日07時50分

 インターネットの自己紹介サイト「プロフ」の書き込みをめぐって中学生を金属バットで殴ったとして、千葉県警柏署は23日、千葉県柏市の無職少年(17)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。中学生は頭の骨が折れるなどして意識不明の重体。少年は「プロフに悪口を書かれた。態度が生意気だったので殴った」と供述しているという。同署などが書き込みの内容や詳しい動機などを調べている。

 調べでは、少年は23日午前0時25分ごろ、柏市高田の公園で、同県流山市の男子中学3年生(14)の頭を金属バットで数回にわたって殴り、殺そうとした疑い。

 2人に面識はなかったが、半年ほど前からプロフに携帯電話を使って書き込みをするようになった。ところが、中学生が少年に対してプロフに「半殺しにしてやる」などと書き込んだため、少年が知人を通じて中学生の所在を突き止め、18歳から22歳の友人6人とともに、中学生の自宅近くまで車2台で迎えに行き、公園に連れ出したという。

 現場には少年の友人6人もいたといい、そのうちの1人が119番通報した。

 中学生が通っている流山市立の中学校の教頭は、こうしたインターネットサイトの運用について、「トラブルに巻き込まれる恐れがあるので、ホームルームや保護者会を通してできるだけ利用しないように指導してきたが、実態はよくわからない」と困惑した表情で話した。

 ■自己紹介サイト「プロフ」、中高生に拡大

 ネット上で手軽に自己紹介のページを作れる「プロフ」と呼ばれるサイトは中高生を中心に急速に広がっているが、個人情報の悪用や書き込みを巡るトラブルも相次いでいる。

 プロフは「プロフィル」の略で「氏名」「趣味」「顔写真」など公表したい情報を入力することで自己紹介のページを作るもの。日記形式の「ブログ」と並んで人気だ。一度作ればアドレスを教えることで「名刺代わり」になり、友達作りの道具として広がっている。広告収入で運営されるため利用料金は無料のものが多く、携帯電話サイトを中心に06年夏ごろから急速に広まっているという。

 一方で、他人が書き込みできるようにも設定できるため中傷が書き込まれるなどいじめの温床になっているとの指摘がある。また、援助交際を求めたり、出会い系サイトに誘導するものもあり、自分の裸の写真を掲載した女子高生が児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で書類送検されるなどの問題が相次いでいる。

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