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プロフィール |
Author:セオ
青山学院大学准教授 HPは http://www.sipec-square.net/~kseo/
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鬼の累進 |
総務省による所得税、住民税の試算は各階層毎に発表されているようですが、実にすべてがセンギョー基準のようです。まあこれは前回指摘したのでいいんですが、今回はその数字
年収300万円 所得税0円、住民税700円 年収500万円 所得税2800円、住民税11300円 (いずれも今年6月から)
年収300万の人って、税金払ってないんですね。払ってないのに選挙に行き、払ってないのに公道を歩き、払ってないのに公教育が受けられて、ときに給食費を踏み倒したりできるわけです。日本ってい〜〜〜〜〜い国ですねえ。300万といえば月25万。らくらく暮らしていけます。
ところが年収がわずか1.6倍の500万になると実に住民税は16倍にもなります(前者は点がはいってますからね、「いってんろく」ですよ、それにたいして後者は「じゅうろく」ですからね)。所得税にいたっては∞倍(2800/0)。この国で働くことは損だ、ということです。
これが年収1500万になるとすごいですよ。所得税75530円、住民税82900円。年収が500万から3倍にしかなっていないのに、所得税は27倍、住民税も8倍近くになります。
つまり国や地方からみてみれば、年収1500万円のエリート一人は、年収500万の15人分の価値があるということです。年収300万の人間にいたっては、100人束になってもたった一人の1500万にかないません。
年収1500万の人を仮に桐野箱に入った宮崎産マンゴーとしますと、500万はフィリピン産の黄色マンゴー、300万は食べ残しの皮と種、ってかんじでしょうか。
いくらなんでも累進きつすぎませんか?これで働けっていったって。。せめて住民税くらいは応益負担にしてほしいものです。
ところで、データをいじって年収100万円当りの税金を比較しましょう。そうすると年収300万の人は100万円もらっても、そのうち267円しか住民税を払わないのにたいし、年収1500万円の人は同じ100万円をもらったときに5500円を払わなければならないことがわかります。これは平均ですので限界税率でくらべればもっと差はひらくでしょう。ただ、年収を横軸にとって平均税率のグラフを書くと、グラフは上に凸になることがわかります。つまり、増加率が逓減しているということです。ちゃんとは調べていないので正確なところはわかりませんが、グラフのトレンドでみると年収2000万あたりのところで頭打ちに見えます。つまり、億万長者にとっては税金はややお手ごろという感じです。
所得の低めの人は税率ゼロで、超高額になるとややお手ごろ。年収800万から1500万あたりが一番損だという感じです。「とりあえず〜都会のサラリーマンを狙い撃ちでツケを回して見ました〜」みたいな印象です。
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