最終更新:2008/04/22 13:57

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北京五輪のマラソン・テスト大会 大気汚染に路面の硬さ、不安な点が明らかに

20日に中国で行われたマラソンのテスト大会で、不安な点が浮かび上がった。
20日、中国の北京で、オリンピックを見据えたマラソンのテスト大会が行われた。
上空にはヘリコプターが飛び交い、警察官など数万人が出動する警備態勢で、現場はものものしい雰囲気に包まれていた。
厳重な警戒の中、日本の土佐礼子選手(31)や尾方 剛選手(34)らが、本番と同じコースを試走した。
そして、コースを走り終えた尾方選手は「走り終わって、ウエアが真っ黒になっていた。それは大気汚染の影響かなと思いました」と語った。
以前から取りざたされてきた大気汚染問題が、実際にコースを走った選手からも指摘された。
掃除機にフィルターを取りつけ、コース周辺の空気を吸い込む実験を行ったところ、30分後、フィルターにはすすのような黒い物質が付着した。
また取材班は、マスクをつけ同じコースを自転車で走行した。
42.195kmを走り終え、マスクにあらかじめつけておいたテープをはがしてみると、黒ずんだ汚れが丸形に残った。
マラソン代表のチームドクターとして、実際にコースを視察した石井 好二郎教授は「自分ジョギングしました。帰ってきて鼻の中をティッシュでふくと、黒くなっていて、(汚染物質が)多いなと」と語った。
そして、大気汚染とともに、路面の硬さが不安視されている。
土佐選手の北京用シューズを手がけるアシックスの三村仁司さんは、コースを視察し「硬いね、石畳やもん。何でこんなところ走らすのかな」、「足にきますよ、これは」と語った。
そして、本番同様のコースを走り終えた土佐選手は「疲れたー、疲れました。雨だし。路面は硬いかもしれないです。足にくる。石畳みたいなのが多くて」と語った。
2007年10月に行われた北京国際マラソンに出場した岩熊勇治選手(NTT西日本)は「だいたい、みんなが口に出したのは、路面の硬さでした。大会が終わって日本に帰国しても、5日間ほど(脚の)痛みがとれなかった」と語った。
道路の硬さについて、ゴルフボールを使い跳ね返る高さを比べる実験を行った。
東京国際マラソンで使われた国立競技場周辺の道路で跳ね返った高さはおよそ80cm。
一方、オリンピックのスタート地点、天安門広場ではおよそ87cmだった。
また、ほかの4カ所でも調べた結果、日本は平均76cm、中国は平均85.25cmで、中国の方がおよそ10cm高く跳ね上がった。
中央大学土木木工学科の姫野賢治教授は「東京より(北京が)平均して10cm高いということは、それだけ衝撃の吸収がされにくい。脚への負担になっていると思う」と語った。
日本と中国の道路の差について、青野スポーツ施設株式会社の青野幸三代表取締役は「従来、アスファルトの原液が5%、砂の密度25%、砕石が70%だが、密度70%のところを75%とか80%にしたのが、硬さが出た原因だと思う。材料のコストを下げる部分で、非常に合理化である」と語った。

(04/21 18:12)


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