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【年金問題】

年金問題50年前に指摘 旧行管庁が記録改善勧告

2007年7月22日

 年金記録不備問題で、行政管理庁(現総務省)が一九五八年度に行った調査で多くの業務ミスを指摘し、改善を勧告していたことが当時の資料で分かった。今年二月に問題が発覚する約五十年前から、同様の記録不備が存在したことを示すもので、あらためて政府のずさんな対応が浮き彫りになった形だ。

 調査は厚生年金保険事業を対象にしたもので、五八年八月から五九年二月に実施。当時は社会保険庁が発足する前で、厚生省(現厚生労働省)の年金業務室が記録業務を担当していた。

 調査報告書によると、戦後の混乱などで、五〇−五七年に約一億七千万円かけて記録整備を実施したが、氏名や生年月日、資格取得月日などの誤りを発見。とりわけ、年金業務室の事務処理について、「きわめて不円滑、非能率な実情にあり、全く所期に反した結果」と厳しく指摘している。

 政府は、記録不備を初めて認識した時期に関する質問主意書に対する今月六日決定の答弁書で、「一九六四年九月以前から記録事故があった」としたが、具体的な内容は明らかにしていない。

 

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