長崎県佐世保市の県立佐世保工業高定時制の入学式で、入学金を納めなかった15歳の男子生徒2人が式典に参加できなかったことが17日分かった。それぞれの保護者が式典後、月内に全額納付を約束したため同校は入学を許可し、2人は当日の入学生オリエンテーションには参加した。
同校は3月31日に新入生43人の保護者を対象に説明会を開き、県立高等学校等条例に基づき、8日の入学式当日までに入学手数料(2050円)や4月分の授業料(2680円)を含む入学金6万3000円を納めなければ入学できないと説明。2人の保護者も出席したが猶予などの申し出はなかったという。
しかし式当日、2人の保護者が「入学金を支払えない」と申し出たため、同校は入学を許可できないとして、保護者と生徒に応接室での待機を求めた。式後に保護者と協議し、3000‐1万3000円をその場で納め、月内に全額納付することで合意し、入学を認めたという。
松山秀則校長は「子どもにはつらい思いをさせたが、社会のルールは守らなければならないことを伝えるのも教育者の責任として私が最終判断した」と話している。
=2008/04/18付 西日本新聞朝刊=