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地裁所長襲撃事件、17日に2審判決 少年供述の信用性など攻防の行方は…

4月15日23時54分配信 産経新聞


 大阪地裁所長襲撃事件で、強盗致傷罪に問われ、1審・大阪地裁で無罪判決を受けたいずれも会社員の岡本太志(30)、●(=恵の心を日に)敦史(33)両被告の控訴審判決が17日、大阪高裁で言い渡される。実行犯の一員として家裁送致された少年2人が捜査段階の自白を翻し、審判で無罪や再審無罪に相当する決定が出ているが、検察側の「上訴」で異例の長期化の様相を呈している。2審判決が一連の公判・審判の方向性を大きく左右するとみられる。
 検察側が指示役1人と実行犯4人による犯行との構図を固めた経緯はこうだ。当初の捜査で重視されたのは、事件直前に現場近くで発生した会社員に対する恐喝未遂事件。府警は同一グループの犯行とみて犯人の似顔絵を作成、似た人物として当時13歳の少年(18)が浮上した。府警はまず、この少年らのグループ内での恐喝未遂事件を立件。さらに複数の少年の事情聴取を進めたところ、後に事件と無関係と判明した1人が所長襲撃事件の犯人として、自分や岡本被告、複数の少年の名前を挙げた。府警はこの供述などをもとに当時16歳の元少年(21)や当時14歳の少年(18)の兄弟を逮捕、両被告が関与したとの供述を引き出した。
 逮捕後も一貫して否認した両被告に対し、少年側の供述は●(=恵の心を日に)被告が現場に「いた」「いなかった」などの核心部分に加え、複数の少年の名前が浮上しては消えるなどの変遷を経て起訴事実に沿う供述が固まった。少年側は両被告の公判などで自白を翻し、1審判決も自白について「取調官による圧迫的取り調べや誘導、暗示、示唆を受けて形成された。信用できない」と結論付けた。
 検察側が控訴審で新たな立証を行ったのが、現場近くの民家の軒先に設置されていた防犯ビデオ映像の再鑑定や再現だ。ビデオは犯行時刻とほぼ同じころ、走り去る実行犯とみられる4人の後ろ姿をとらえていた。しかし顔は判別できず、映像自体も不鮮明だった。
 映像の「前から2人目の人物」を●(=恵の心を日に)被告(身長183センチ)とした検察側は警視庁科学捜査研究所による鑑定で「169〜182センチ」と推定したが、地裁選任の鑑定人は「162〜166センチ」と算定。この数値の開きは走る姿勢をどう評価するかなどの違いだが、1審判決は「●(=恵の心を日に)被告でない可能性がある」と指摘した。
 このため、検察側は控訴審でサンプル数を増やして再鑑定を実施。「167〜185センチ」とする結果を新たに提出した。また、●(=恵の心を日に)被告と最も身長が低い少年との差は約16センチもあったのに、映像の4人はほぼ同じ体格に見えた。このため、検察側は「当時の撮影位置(地上から約2.7メートル)では同じ体格のように映る」ことを立証するため、同じ身長の警察官4人に現場を走らせ、同じ防犯ビデオを使って撮影した再現DVD映像も提出。ビデオの犯人4人と●(=恵の心を日に)被告ら4人の体格は「矛盾しない」と主張する。
 1審判決が検察側に極めて厳しい認定をした証拠が、当時13歳の少年のアリバイを示唆する携帯メールだった。メールは、犯行時間帯を挟んだ午後8時から10時まで、少年が少女と会っていたことをうかがわせる内容。1審の弁護側立証で初めて明らかになり、17年2月に少女の証人尋問が行われて間もなく、両被告が否認のまま保釈されるなど「公判の流れを変えた」(弁護側)とされる。1審判決は実行犯の中に少年がいたとする関係者の供述の信用性を「完全に失わせる」と指摘した。控訴審で検察側は「少年が一定時間離れて犯行に加わったと認定することは十分可能」と反論。少女が公判まで証言しなかった経緯が不自然だと指摘する。

最終更新:4月15日23時54分

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