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入学金未納で入学式不可 長崎・佐世保工でも2人

2008年04月17日

 長崎県佐世保市の県立佐世保工業高校定時制(松山秀則校長、143人)が、入学金などの諸費用を持参しなかった新入生の男子生徒2人と保護者を入学式に出席させなかったことが分かった。2人の保護者は費用を分割払いすることで学校側と合意し、式後に入学が認められたという。

 同校や県教委によると、入学式は8日に同校体育館であった。新入生43人のうち2人が、入学金に当たる入学手数料2050円と4月の授業料、教材費の計6万3千円を持参しなかった。

 学校側は3月末、新入生と保護者への説明会で「入学式当日に費用を納めなければ、入学は許可できない」と伝えていた。このため、2人を式に出席させず、校内の別室で待機させたという。

 学校側は式後に2人の保護者と話し合い、費用を分割払いすることで合意し、同日に1人が1万3千円を、もう1人が3千円を納めたため、入学を許可したという。

 県教委によると、県立高校の入学金は県条例で入学時に納付するよう定めている。入学許可は通常、入学金支払いを条件にしているという。高校教育課は同校の対応について「入学金納付は説明会などでお願いしており、やむを得なかった」と説明している。松山校長は「生徒たちには本当にかわいそうだったが、さんざん悩んだ末に今回の判断をした」と話している。

 千葉県八千代市の県立八千代西高校(大迫太校長)でも、入学金未納を理由に新入生2人を入学式に出席させず、別室に待機させた。式終了後、保護者が入学金を納めたため、入学を許可した。

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