大阪放送局

2008年4月16日 18時5分更新

「水都大阪」“効果見えない”


大阪市内の水辺の魅力をアピールするため、来年、開かれる予定の催し、「水都大阪2009」の実行委員会が開かれましたが、大阪府の橋下知事が「費用を負担するだけの効果が見えない」として反対し、計画を抜本的に練り直すことになりました。

「水都大阪2009」は川や堀など水路を中心に発展してきた大阪の歴史や文化を国内外にアピールしようと大阪市と大阪府、経済界などが来年8月から50日余りにわたって開く予定です。
きょう開かれた実行委員会では、事務局から市民参加の芸術活動や水路のクルーズなどさまざまなイベントを行い、大阪府と大阪市が今年度予算から1億3000万円ずつを拠出することなどが提案されました。
この事業をめぐっては、大阪府のプロジェクトチームが今年度の予算額を1億400万円に削減する案を示していますが、きょうの会合で、橋下知事は、「一時的な内容のイベントが多く、水辺の景観がきれいになる内容が盛り込まれていないなど、費用を負担するだけの効果が見えない」としてこの計画案に反対しました。
このため、大阪府が今後1か月半をめどにきょうの計画案を抜本的に練り直して新たな計画案をまとめ、改めて委員会で検討することになりました。
このあと記者会見した橋下知事は、「職員から計画の内容について聞かされておらず、きょうになって反対するのは申し訳ないが、効果の見えないものにお金は出せない。橋や護岸壁のライトアップなどもっと人を引き付けるアイデアを出すことが必要だ」と述べました。これに対して、実行委員会の会長をつとめる大阪市の平松市長は、「正直びっくりしている。一時的なイベントに終わらせないという議論はすでになされているものと考えていたが、府の提案を受けたうえで、1か月半後にはなんとか合意にこぎつけたい」と当惑した様子で話していました。