フジモリ元大統領の有罪確定2008年04月16日11時10分 【サンパウロ=石田博士】ペルー最高裁は15日、フジモリ元大統領(69)が命じたとされる側近関係先の違法捜索事件について、職権乱用などの罪で禁固6年、公職停止2年、罰金40万ソル(約1300万円)の判決を言い渡した一審判決を支持し、元大統領側の控訴を棄却した。
元大統領をめぐる7事件の裁判は最高裁による二審制で、有罪確定は初めて。 罪に問われたのは、政権末期の00年11月、側近のモンテシノス国家情報部顧問が持っていた、政権に不利な証拠を押収しようと、捜索令状のないまま顧問の妻宅の捜索をするよう軍に命じた事件。 一審は昨年12月、家宅捜索の間にフジモリ被告が5分おきに電話をかけるなど、状況を細かく把握していたと指摘。「被告が捜索を提案したのは証拠から明らかだ」「実行犯より罪が軽いとはいえない」と有罪判決を言い渡していた。元大統領側は、捜索への関与は認めつつ、「教唆しただけだ」と情状酌量を求めていた。 フジモリ元大統領は05年11月に事実上の亡命先である日本からチリに電撃入国した直後に拘束され、昨年9月にペルーへ送還された。送還の際にチリ最高裁が引き渡し要件にあたるとした7件のうち、今回の事件のみが略式裁判で先行して審理されていた。残りの6件は、軍による民間人殺害事件への関与が最初に審理されている。 PR情報国際
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